「超訳ブッダの言葉」(はてな年間100冊読書クラブ 7/100)

超訳 ブッダの言葉

超訳 ブッダの言葉

  • ブッダも人間、悩み迷って自分を律してきたのだな、と。

少し前に話題になった「超訳ニーチェの言葉」に継ぐ
超訳」シリーズですね。仏教の開祖・ブッダの教えを
話題の若手僧侶である著者の小池龍之介さんが、
現代風にアレンジした「超訳」となっています。
ブッダの教え」となると、読み始める前は
「宗教臭が強くて、敬遠したくなるような
内容ではないかな‥?」と思っていました。
しかし実際には、ブッダが「自分をどう律するべきか‥?」
と悩み迷った過程がよくわかりました。
「あぁ、ブッダもやっぱり人間だったのだな」
という感じですね(笑)そういう点で、
ブッダに対する親しみを覚える内容に仕上がっています。

  • 超訳」の内容に、違和感を覚えたりもしてしまいますが‥

ただ、「超訳」ということで、
解りやすさを重視する観点からでしょうか、
「携帯電話」などの、今まさに現代のアイテムも登場しますね。
個人的には、ブッダの内容からは、違和感を覚えたりもします‥(^^;)
逆に、歴史上の人物であるブッダにリアリティを覚えて
内容とともに親しみやすくなる、という読者も多いかもしれないですね。
人間には欲望があり、怒りやどす黒い感情があったりもします。
「これらの感情をしっかりと見つめて、気持ちを抑えて
心を安定させようとする」ということに
ブッダはずっと取り組んできたのだな、と思います。
こうしてみると、ブッダの時代でも現代でも、
人間の悩みというものは、根本的には同じ、という感じがしますね。
これだけモノが豊かになっているというのに、
「心を安定させる」ということの、なんと難しいことかと‥
ブッダの言葉では「○○しない」(比べない、怒らない、求めない)
とありますけど、どうしてもこの逆(比べる、怒る、求める)に
傾いてしまいがちだな、という感じです。
心が落ち着かなくなった時、目を通してみたい本、という感じですね。