ロンドンオリンピック(第7日目〜第9日目)

  • 今回のマラソンは珍しいコース&コンディションは悪く…

5日の日曜日には、女子マラソンが開催されましたね。
「ロンドンの市街地をぐるぐる回る」珍しいコースでしたね。
折り返しが多いため、前の走者との距離の差を確認するには
便利かなとも思いますが、同じところばかり走らされるのは
飽きが来そうですな…(^^;)また、途中に石畳の道があったりして、
選手達の足に負担もかかりそうでしたね。
加えて、出発時間には大雨が降るなど、
あいにくのコンディションになってしまいましたね。
「ロンドンは、傘が手放せない街」とよく聞きますけど、
これまで見たサッカーの試合は、いずれも天気が良かったため、
そのことをすっかり忘れていました…(笑)

  • 同国の選手が連携を取りながらレースを進めるのが、最近のトレンド…?

コンディションが悪い中、ペースは上がらず、
序盤は先頭集団が団子状態になりましたね。
この時点では、日本人選手達も先頭集団をキープしていたのですが、
雨が上がると、エチオピアケニアの選手団(いずれも3人ずつ)が
仕掛けて集団を振り切りましたね。ここで日本人選手は遅れてしまいます。
エチオピアケニアの選手団、同じタイミングでペースを上げる、
声を掛け合う、給水のボトルを回しあうなど、
お互いはライバル同士でありつつも、
自国の選手間は、しっかり連携を取っていましたね。
このような、「同国選手が、連携を取りながらレースを進める」ことが、
最近のマラソンのトレンドなのだな…と改めて実感しました。
選手の気質やタイプが違うとはいえ、日本人選手達も
この時、連携を取って集団で、飛び出したエチオピア
ケニアの選手団を、追いかけていきたかったところですね。
もっとも、このエチオピアケニアの選手6人全員が
上位を独占した訳ではなく、後半に進むに従って、
彼女達からも、1人2人と脱落していきましたね。
終結果では、1位2位はこの6人から出ましたが、
3位以下には、6選手以外の選手が食い込んでいますね。
従って、飛び出した追いかけていくと、
オーバーペースに巻き込まれてしまう、リスクもある訳ですが…

  • 日本女子マラソンの復活は…当分厳しいかも

この日(5日)の午後に、NHKで、
シドニー五輪で優勝した高橋尚子選手を取り上げた
番組が放送されていましたね。この番組を見ていると、
高橋選手のレース運びでは、先頭集団の中から、
まず高橋選手がペースを上げます。これに対応して、
リディア・シモン選手と市橋有里選手が、高橋選手を追走しています。
しかし、高橋選手と市橋選手との間に連携があったような気配は無く、
市橋選手は、あくまでも個人の判断で、高橋選手を追走したようです。
高橋尚子選手・野口みずき選手と、日本人選手が連覇した
輝かしい歴史を持つオリンピックの女子マラソンですが、
今後、高橋・野口級の選手が再度登場したとしても、
それが1人だけでは、実際のレースでは、
層の厚い他国の選手団による、揺さぶり等の連係プレーに、
潰されてしまう可能性もありますね。
日本女子マラソンの復活は、今後も暫くは厳しそうだな
…と改めて実感してしまいました。

  • ベテラン選手のほうが、安定した力を発揮しますね…

日本人選手の結果は、全員、メダルや入賞には届きませんでしたが、
20位までに入った木崎良子選手・尾崎好美選手と、
下位に沈んだ重友梨佐選手では、明暗が分かれた格好になりましたね。
重友選手を貶す積りは無いですけど、オリンピックでは、
「選考レースのタイムは良いけど、経験の浅い選手」よりも、
「経験の豊富なベテラン選手」のほうが、
好成績を残す傾向が、強い感じがしますね。
今回は、ロンドン市街地の周回コース&悪天候という
イレギュラーな要因もありましたけど、
ベテラン選手のほうが、そういったイレギュラーな要因に
左右されにくい、ということでしょうか。

  • サッカー女子準々決勝 日本2-0ブラジル

サッカーは、男子・女子ともベスト4進出を決めましたね。
準々決勝、女子のなでしこは、ブラジルとの対戦でした。
攻められる時間が長かったものの、
カウンターからの反撃で、きっちりと2得点をあげましたね。
敗れた対戦相手のブラジルの監督からは
「守備的過ぎであり、優勝候補としてふさわしくない」
といった声が上がったようですが、
これは負け惜しみに過ぎないと思います。
確かに、ブラジルの攻撃の時間が長かったものの、
日本がよく守った結果、この試合、ブラジルには、
「決定的なチャンス」は、ほとんど無かったと思います。
また、日本も前半に先制点を挙げたこともあり、
攻め急ぐ必要も無くなりましたから。
きっちりと守り切った守備陣、
そして数少ないチャンスをきちんとモノにした攻撃陣、
どちらも見事な試合ぶりでしたね。なでしこらしい、
組織的な戦いが出来た一戦だったと思います。

  • サッカー男子準々決勝 日本3-0エジプト

金メダルへの期待もある「なでしこ」と比べると、
期待はもう一つであった(笑)男子ですが、
準々決勝ではエジプト相手に完勝して、ベスト4入りを決めましたね。
前半に、エジプトの選手がレッドカード一発退場を食らって
人数的に有利になったことも、完勝の一因かとは思います。
永井謙佑選手の、走力は素晴らしいですな。
ただ、この試合での負傷により、次の準決勝では、欠場が濃厚とのことです。
絶好調の選手の欠場、少し気になる要因ではありますね。
しかし、五輪開催前は結果が出ていなかった男子、
五輪本番では、初戦でスペインを破るなど、見違える快進撃ですね。
南アフリカW杯の、日本代表を思い起こさせるような、
日本らしくない(笑)「大舞台で確変」ですね。
五輪(U-23)日本代表の関塚隆監督、五輪が開幕するまでは
ちぐはぐな内容の試合が多かったりして、
「ヘボ過ぎる監督、一日も早く解任すべき」と思っていましたけど(笑)
この活躍を見せられると、とてもそんなことは言えなくなりましたね…(笑)
オーバーエイジ枠の、吉田麻也選手の選択が大正解だったのか、
永井選手が期待以上に活躍したからなのか…はてさて。