「おみくじの原価は1円!」(はてな年間100冊読書クラブ 59/100)

おみくじの原価は1円!―時代を超えて生き残るビジネス (宝島社新書 261)

おみくじの原価は1円!―時代を超えて生き残るビジネス (宝島社新書 261)

  • 羊頭狗肉本かと思いきや、真面目に「原価」の重要性を語っています

最近は様々な出版社から「新書」が発売され、
「新書」が少々乱立状態にありますね。
それに合わせて、「人は見た目が9割」や
「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」といった、
タイトルで注目をひきつける本も
増えてきたような感がありますね。本書も、
そういった「タイトル本」の一つでしょうか。
「タイトル本」は、羊頭狗肉的な
「タイトルだけで内容が無い」とか、
「タイトルと内容が異なる」といった感じの
本が多かったりします。本書もその系統かな、
と思っていたのですが、「おみくじの原価」から、
様々なモノの「原価」について語り、
「ビジネスで成功するためには、
商品の「原価」を気にすることが必要」
といった展開になっていますね。
タイトルの割には、真面目な内容になっています。

  • 「究極のビジネスモデルは、原価ゼロ」

原価分析の内容も「ファミレスのドリンクバー」
「マンション」など、一般市民に身近な内容を
取り上げているので、比較的易しく読めますね。
原価の観点からは、他にも「原価が重要」であれば、
「究極のビジネスモデルは、原価ゼロのビジネス」として、
ただの葉っぱを「つまもの」として商品にした例や、
自分の体を原価にする「代行業」などを取り上げていますね。
「儲けは売上から原価(コスト)を差し引いたものであり、
原価を低減すれば儲けが増える」という
当たり前の理論を易しく解説して、
気づきをもたらしてくれる本かと思います。

  • 宗教が絡むものは、「原価」なんて無いようなものでは‥?

この本を読んで個人的に最も印象に残ったことは、
「おみくじの原価」が、まだ小学生の著者の心を、
しっかりと捉えたことですね‥(笑)
その道のプロともなると、やっぱ小さい頃から
普通の人とは違った感性を持っているものだなと
改めて実感した次第です。
まぁ「おみくじ」をはじめとして、
宗教が絡むものについては、「ご利益」とか
そういった「ありがたみ」的な要素が付加されているため、
「原価」の概念なんて、無いようなものですけどね。
上記を置いておいて、ひたすら「原価分析」に突き進む、
というのは、どうかとは思いますけど‥(笑)