「「勉強しろ」と言わずに子供を勉強させる法」(はてな年間100冊読書クラブ 37/100)

「勉強しろ」と言わずに子供を勉強させる法 (PHP新書)

「勉強しろ」と言わずに子供を勉強させる法 (PHP新書)

  • 受験指導歴の長い著者による、「受験に成功する子と、失敗する子」

医学部や司法試験の受験生を、長年指導してきた著者による、
「勉強面を中心とした、子育て本」という感じの内容ですね。
受験指導歴が長く、受験に成功した子、失敗した子の事例を
多数見て来ている著者の分析は、説得力がありますね。
まぁ、「著者を信じてついて来た子が、最後には成功している」
といった、自慢話めいた内容もありますけど…(^^;)
ただ、そんな「受験のプロ」の著者であるなら、
一番可愛い?自分の子供を、勉強するように仕向けることが
簡単に出来ているかとなると、そうでもないようです。
ここが、面白いところでもあり(笑)
子育ての難しいところでもありますよね…
著者には子供が2人いて、上の娘は真面目で
自分から進んで勉強する子だそうですけど、
下の娘は、勉強嫌いとのことです。
「受験指導のプロ」の著者であっても、
そんな下の娘に対する教育は、順調ではないようです…(^^;)
「宿題を添削したら、丸写しして提出してしまった」
といったエピソードも、掲載されていたりしますね。
結論として、子育てというものは、
「子供は人間、一人一人違いますから
その子供にあった教育を、試行錯誤しながら見つけていく」
というものなのかな、と思ったりもしました。

  • 必要なものは、「子供の資質」と「親の資質」

ただ、全体を通して読んだ限りでは、
「受験指導育のプロ」の著者(=親)が、
自分の娘に対する教育では
苦労していることからも解るように、
「子供を勉強させる、特効薬」というようなものは無く、
「子供の資質」・「親の資質」によるところが、
大きいのかな、と思ってしまいました…
著者の例では、「子供の資質」が問題ですよね。
もう一方の「親の資質」についても、
なかなか大変なことだと思いました。
まぁ「勉強しろ」と口煩いだけ、
「子供にプレッシャーをかけるだけ」
といった状態がダメなのは解りますけど、
著者が薦めている「志望校の、入試の出題周期表を作る」、
そこまで出来る親が、果たしているのかな(^^;)…と思います。