「世界を知る力」(はてな年間100冊読書クラブ 28/100)

世界を知る力 (PHP新書)

世界を知る力 (PHP新書)

「世界情勢の把握」、「地政学」といった内容を、
著者が、独自の見解に基づき、まとめた本ですね。
その内容をざっくりまとめると、
「戦後の日本は、あまりにアメリカに頼りすぎであった」
という感じになると思います。
「戦後の日本人は、世界を見る時には
常にアメリカを通じて見ている」と批判していますね。
まぁ、上記の著者の自説については、賛否両論あるかと思います。
近くの北朝鮮が不穏な動きをしている以上、
アメリカ(在日米軍)頼みにならざるをえない、
という面も大きいですよね。著者の見解は一つの見解として、
参考にすれば良いのではないでしょうか。

  • 今後の日本は、アメリカと中国の橋渡しをするべき

著者の見解は、単なる反米とかではなく、
自分なりに世界を掴んだ上での、意見となっていますね。
鎖国中の江戸時代、ロシアでは既に日本語が教えられていたことなど、
普通の人では今まで全く知らなかったような事象も
著者の頭の中には入っていますね。
著者は、今後日本が進む道として、
アメリカと欧州の橋渡しをしているイギリスのように、
アメリカと中国の橋渡しをしていくべきだと、説いていますね。
なるほど、大陸の端の島国という点で、
イギリスと日本は、地政学的には共通ですね。
今後の国力の衰退が見込まれる点で、
日本は少し前のイギリスと状況が似ているかと思います。
日本が存在感を発揮するためには、
橋渡しなどの役割を担うことも、必要なのでしょうね。
ただ、アメリカも中国も、どちらもわがままし放題ですから(笑)
両国の橋渡しは、骨が折れる作業になりそうですな…(^^;)