「朝イチでメールは読むな! 仕事ができる人に変わる41の習慣」(はてな年間100冊読書クラブ 24/100)

仕事ができる人に変わる41の習慣 朝イチでメールは読むな! (朝日新書)

仕事ができる人に変わる41の習慣 朝イチでメールは読むな! (朝日新書)

  • 著者自らの経験を基にした、実践的な仕事術

著者は、キヤノン電子の社長さんですね。
著者が、自らの経験を基にした、仕事術を語っています。
標題の「朝イチでメールは読むな」も、
時間管理のカテゴリに入る、仕事術の一つですね。
(=頭が一番働く朝は、メールチェックではなく、
もっと頭を使う仕事をする。キヤノン電子では、
朝一のメールチェックは、禁止されているそうです。)
本書に取り上げられている仕事術の項目としては、
時間・仕事管理の他、上司や部下との人間関係、
情報収集、自己研鑽、会議など、
実践的な内容に仕上がっていますね。
頂点に上り詰めた人が、若い人に向けて書いた本は、
精神論的な説教臭い面があったりするのですが、
本書には比較的、そういった内容は少なかったような気がしました。

  • 今の自分が出来ていない、人間関係面は参考になります

個人的に興味深かった内容としては、
今の自分が出来ていない(^^;)人間関係のところですね。
「上司の癖を見抜き、機嫌の良い時に決裁を仰ぐ」
「部下をしっかり観察して、状態をつかむ」など、
なるほど他人に関心を持って、その人となりを把握することが
重要なのだな、と実感しました。
プロジェクトのリーダーに指名された時などに備えて、
社内の人材の性格やスキルをまとめて「人脈マップ」を作る、
といった内容は、「さすがはトップに上り詰める
方だけはあるな〜」という感じですね。
人脈つくりが下手な私にとっては、
「なるほど、人脈とはこうやって作っていくのだな」
という思いでしたね。また、「退屈な(笑)会議の時間も、
人間観察の場にあてれば飽きない」という内容もありました。
私もそうなのですが、人脈作りが下手な人は、
人と接するのが苦手、という人が多いかと思います。
なるほど、大勢の人が半ば強制的に集められる
会議の場で人の特徴をつかむ、というのは一案ですよね。

  • 各章の最後にある「まとめ」も、役に立ちますね

そのほかにも、「会議の議事録はその場で作って渡す」
「会議の時間を減らすために、会議は立ち会議とする」
といった、色々な仕事術が盛り込まれています。
あと、この本の構成として優れているのは、
各章の最後に「まとめ」が設けられているところですね。
「まとめ」で復習することが出来、
本書に書かれている事柄が、
より頭に残り易くなっているかと思います。
一つだけ気になったところしては、
著者がメーカー出身であるため、
例えば「海外工場における従業員の表彰は、
お金ではなくて、社員食堂の昼食無料券にする」
(=臨時収入が入ると、国民性で欠勤してしまう)
といった内容など、メーカーに特化した内容が多かった、
というところでしょうか。私はメーカー勤務なので、
この従業員の表彰の件とか、理解出来たのですが、
実感できない読者も、多かったのではないでしょうか。