「若者のための仕事論 負けてたまるか!」(はてな年間100冊読書クラブ 17/100)
- 作者: 丹羽宇一郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2010/04/13
- メディア: 新書
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- 自らの経験を基にした、「仕事論」
伊藤忠商事の元社長であり、現在は在中国大使の、
著者・丹羽宇一郎さんが、若手社員に向けて語った
自らの経験を基にした、「仕事論」ですね。
若手社員の中には、「忙し過ぎる」、「雑用ばかりやらされる」
といった感じで、仕事に対する不満を抱えているケースも
多いかと思います。そんな若者たちに向けて、
著者が、自らの経験を元に教え諭す、という感じですね。
サラリーマンとして、会社のトップに上り詰めた著者が、
自らの経験に裏打ちしてされた上で発する言葉であるだけに、
その内容は、説得力があるかと思います。
まぁ、多少「今どきの若者は、小さくまとまりすぎ‥」
といった、年寄りの小言系の内容も、ありますけどね‥(^^;)
「会社勤めして最初の2年間は、授業料を払え」なんて内容は、
まさに経営者の立場に立っている言葉でしょうな。
- 著者曰く、「人間は、仕事・読書・人で磨かれる」
著者の主張は「若いうちは、とにかくアリのように働け‥」(^^;)
とのことです。苦労は底力になって、次第に仕事が面白くなる、
という感じですね。まぁ、昔から言われていることでもありますけど、
「若い時に苦労した仕事が、後に自分の強みに変わる」
といったところでしょうか。
もっとも、著者自身のモーレツに働いた経験が
この本の中にも書かれているので、そう言わしめているのでしょうけど。
また著者は、「人は仕事で磨かれ、読書で磨かれ、人で磨かれる」
と主張しています。読書は、先人が苦労して身につけた知恵を
容易に入手できることがメリット、だとしていますね。
そして、人については、若手社員のときに
天狗になった著者を戒めてくれた上司や、
著者が仕事でミスをした時に、責任を引き受けてくれた上司などを、
模範例として挙げていますね。模範例の上司の姿をみて、
「何事も誠実たることが大事」であるとしています。
- 今はもう、昔のようには働けない‥
ただ、著者自身も若手の時は、ソリが合わなかった
メンターの先輩を、怒鳴りつけたりしていたようですが‥(^^;)
やっぱ社長まで上りつめる人は、
どこか普通の社員とは違う、変わったところがありますね‥(笑)
振り返って、今の私にあてはめてみると、
精神的に一杯一杯なところもあって、残念ながらもう、
アリのように働くことは出来ないかも‥という感じです‥(^^;)
私も昔は、毎日終電近くまで働いたこともあったのですが、
今はとても、そんな気分にはなれないな‥と(苦笑)
一旦、張り詰めていた糸が切れてしまうと、
もう元には戻らないな‥と実感しています。
読書は好きなので、こうして今後も色々な本を
読んでいくことは出来そうなのですけど。