「わかりやすく〈伝える〉技術」(はてな年間100冊読書クラブ 12/100)

わかりやすく〈伝える〉技術 (講談社現代新書)

わかりやすく〈伝える〉技術 (講談社現代新書)

  • 池上さんの経験からの、「わかりやすく伝える技術」

解りやすく時事問題を伝えることで、
最近テレビで引っ張りだこの、池上彰さんの本ですね。
池上さんが「わかりやすく伝える技術」を取得した過程、
およびその極意について、本書の中で紹介されていますね。
池上さんの知名度が上がったのは、
もちろん「こどもニュース」のお父さん役ですね。
この時に、自分にとっては常識だと思っていた内容を
子供達に対して解り易く説明する必要が生じました。
そこで模型などを使うなど、工夫してわかりやすく
伝えるようになったことが大きいですね。
この本では、池上さんの経験から
「話にはリードをつける」、「図解化する」
「相手のことを考える」、「余計なものをカットする」
といった感じで、「わかりやすく伝える技術」
が紹介されていますね。まぁ、内容的には
ごくごく常識的なものが多いですけど、
理解出来ているのと、実践出来ることはまた別ですからね。
「わかりやすく伝える技術」は、
実践してはじめて意味があるものですから‥

  • 池上さんのノウハウは、「こどもニュース」以前から

しかし、こどもニュース以前の、
「我々の知らない池上さんの過去」が、
この本では描かれています。
記者としてニュース記事を書くときに、
先輩に鍛えられた様子とか、
NHKの記者は、まずラジオ放送用に記事を書き、
それをテレビ放送用に流用する」といった、
NHKの記者の実態が赤裸々に描かれており、
興味深い内容に仕上がっていましたね。
上記の通り、池上さんは元々は記者でしたが、
記者時代に、解りやすい記事を書くように
努力していたことから、「解りやすくニュースを伝える」
ことを期待されて、ローカルニュースの
キャスターに抜擢されたようですね。
記者からキャスターへの転進、
人間、まさにどこに転機があるか解らない、という感じですね。
もっとも、アナウンサー経験が無いだけに、
当初は発声とか、色々悩まれたそうです。
しかし「自分の特技は、解りやすく伝えること」
ということに思い至ると、自信も出て来たそうですね。