「親子という病」(はてな年間100冊読書クラブ 91/100)

親子という病 (講談社現代新書)

親子という病 (講談社現代新書)

  • 切りたくても切れないのが、親子関係

その気になれば解消できる友人関係とは違って、
親子関係は切ることが出来ない関係だけに、
難しいものがありますね。本書は、
そんな親子関係に焦点をあてていますね。
著者のカウンセリングの患者さんの
事例も取り上げられています。その事例など、
母と娘の関係が、中心の記述になっていますね。
なかなか親離れ・子離れが出来ず、
病的な関係になっている親子の例とか、
親子関係のトラウマを解消できない例とか、
心当たりのある読者も多いのでは無いでしょうか。

  • 親子関係は、子供に及ぼす影響が大

著者が女性で、患者の例も女性が多いため、
本書は女性向けの内容って感じですけど、
私が昔よく読んでいた、加藤諦三さんの著書群も
本書に通ずるところがありますね。
加藤さんも、病的な父親との関係に悩まされて、
その経験を基に、親子関係に関する著書を
沢山世に送り出しているのですが。
人間は親を選ぶことが出来ず、
また親子関係は切ることができないために、
親子関係が上手くいかないと、
子供に与える影響は大きいですね。
特に最近は、子供を虐待する、
親としての資格が無いバカ親についての
ニュースがしばしば報道されていますから、
物質的に豊になった時代とはいえ、
子供にとっては生きづらくなって
しまっているのかなぁ…とも思ったりしますね。