「不幸になる生き方」(はてな年間100冊読書クラブ 81/100)

不幸になる生き方 (集英社新書)

不幸になる生き方 (集英社新書)

  • 「自己責任でリスクを取る人」は、幸せになれる?

「不幸になる」という、刺激的なタイトルにつられて
つい手に取ってしまいました。しかし本書の内容としては、
今まですっかりお馴染みの、「勝間本」という感じですね(笑)
著者の専門である、金融資産運用の面から、
「リスクを取る、取らない」ということを人生論に応用して、
「自己責任でリスクを取る人は、幸せになれる」
一方「他社責任でリスクを取らない人は、不幸になる」と
しているものですね。金融商品を勧誘するものの、
「この商品のリスクを取るのは、勧誘した私ではなく
全て投資するあなたの自己責任です」、と言い放つ
金融機関関係者の言動そのまま、という感じですね…(笑)
著者の勝間さんにとっては、きっと短時間で
すらすらと書ける内容なのだろうな、と思います。

  • 幸福か不幸かは、人それぞれに左右されるのでは?

この本で述べられている、「他責よりも自責」、
「他人の評価よりも自己評価が大事」、という点は
正論だと思います。しかし、幸福か不幸かという点については、
個人の主観に左右されるところですよね。
他人からは不幸に見えても、本人にとっては
幸せだったりすることも、ありますから。
そういう点からすると、「自己責任でリスクを取る」ことが
必ずしも幸せに繋がるかとなると、
そうは言えないのではないでしょうか。
正論と主観の違いが、あるのではないかと思います。
こういった展開は、個人的には非常に
押し付けがましいなぁ…と思ったりします。
これは「勝間本」全般的に言えることなのですが、
いつもこの「押し付けがましさ」がありますね…(笑)
まぁ、世の中にはその押し付けがましさが、
「自分を導いてくれるような」そんな印象を受けて、
信奉してしまうのが「カツマー」のような方々でしょうか。
このあたりは、個人の感性の差、なのでしょうか。