「政治家」(はてな年間100冊読書クラブ 78/100)

政治家

政治家

  • 聞いたことの無いような、政治家の名前も登場しますね

政治記者である著者による、様々な政治の局面を描き出した本ですね。
新聞に連載された時期は、1989年から2010年と
割と新しい時期になりますが、政治記者暦が長いだけあって、
その場の政局だけに留まらず、過去の話に話題も飛びますね。
その本文では、現在では全く聞いたことの無いような、
政治家の名前も登場したりします。(例・高碕達之助氏、1964年死去)
著者(1935年生まれ)と同年齢で、日頃から政治に関心を持っている方なら
本書を読むことにより、理解も進んだり、納得出来たりするのでしょうけど
私のような年代でこの本を読むと、もう一つピンと来なかったりもしますね。
こうしてみると、あまりに知識の幅が広がりすぎるのも、
逆に考えものだったりしますね…(^^;)高みに登れば登るほど、
一般人からは理解されない存在に、なってしまうことになりますね。
もっとも、ここしばらくの間の、最近の政局の動きも非常に激しいので、
(連載当時の)ホットな話題も多く、
その内容は、多くの読者になじみが持てるのではないでしょうか。

  • 政治家にも、人間臭い面があるとはいえ…

ただ、著者は長年政治記者として活躍してきたこともあり、
政治家と接触する機会も多いため、親しくなった政治家に対して、
情が移っているような内容の記事も、見かけられますね。
一般人にとっては、政治家はあまり親しみが持てず、
また「蔭で私服を肥やしているような…(笑)」
胡散臭い存在、って感じがしていると思います。
そういう点で、一般人の読者と著者の間には
感覚的な乖離がありますよね。そして、その乖離によって、
本書を読む時に、違和感を抱いてしまいます…
政治家もいろいろな面を持っていて、
人間臭い政治家もいるということが、本書からうかがえます。
(例・自民党山崎拓氏は、人同士を結びつける「にかわ政治家」)
しかし、そういった政治家の別の一面を知ることによって、
その政治家に親しみを持てるかとなると、
ハッキリ言って、Noですよね…(笑)
やっぱ政治家って、一般庶民からは遠い存在、って感じですな。