「新しい高校化学の教科書」(はてな年間100冊読書クラブ 76/100)

  • 「毒物劇物」の試験から、化学に興味が出てきました

少し前に受験した、「毒物劇物取扱者試験」の試験分野には
「基礎化学」として、高校程度の化学知識が含まれていました。
その試験勉強中に、「化学」って意外と面白い学問だな、
と興味を抱きました。そのため、試験が終わった後も、
NHK教育テレビの「高校講座」の視聴を、進めたりしています。
高校時代には、「化学」は最初の試験で見事に赤点を取って
学習を諦め、「生物」に転向した私ですが(笑)
改めて学習を進めてみると、それほど難しさは感じないですね。
高校当時は、molなど、ひたすら計算問題を解かされて
うんざりした記憶があったのですが‥

  • 教科書とあまり変わらないような、感じがしてしまいます‥(^^;)

閑話休題、この本の書評に戻りますが、
この本は「教科書の内容を、もっと面白く興味深く」
といった編集方針で作られているようですね。
高校化学の分野について、しっかりとまとめられた
内容に仕上がっているとは思いますが、
教科書より面白いかというと、少々微妙な感はしてしまいます…(^^;)
化学というと、生活(例、洗剤が汚れを落とす)や
環境(例、オゾン層)とも密接に関わっていますね。
この本では、「意識的に詳しく取り上げた」としていますけど、
正直なところ、読んでいても、教科書的な説明が主で
生活や環境といった分野の記載は、少なかったような感じがしました。

  • 化学の全くの初心者には、少々重たい内容かも‥

まぁ、本のタイトルに「教科書」と銘打ってあるからには、
実際の高校教科書に盛り込まれている内容を
盛り込まざるを得ず、その結果、読み物としては
面白みが薄れてしまったかな、という感じですね。
高校化学の全くの初心者向けとしては、
読み進めていくには、少々重い内容になってしまっているかと思います。
初心者向けとして、いきなりこの本に手を出すよりも、
上記にある、NHK教育テレビの「高校講座」視聴がお薦めですね。
テレビというビジュアルであり、また実験の映像も豊富なので、
「化学」という学問に、興味を持ち易いのではないでしょうか。
一通りの基礎知識を学んだ後で、「高校化学」の勉強に
もっとしっかりと取り組みたい、という方々にとっては、
この本は、有意義な読み物になるかと思います。