「残念な人の思考法」(はてな年間100冊読書クラブ 73/100)

残念な人の思考法 日経プレミアシリーズ

残念な人の思考法 日経プレミアシリーズ

  • タイトルは目を引き、思わず手にとってしまいますが‥

先日読んだ「社長、その服装では説得力ゼロです」と同じく、
「残念な人」というのは、一見目を引くタイトルの本ですね。
そして、この本は、書店のビジネス書コーナーで
目立つように置かれていたりしているので、
「思わず手に取ってしまった」、
そんな人も多いのではないかと思います。
「やる気も能力もあるのに、仕事が上手くいかない人=残念な人」に
焦点をあてて、「その仕事ぶりを反面教師にして、応用する」という
一本筋で全編を貫けば、それなりに内容のある本になり、
また本書を手に取った読者のニーズにも、応えられたのではないか思います。
「行列が出来ているのに、儲からない(だろうと思われる店)」の分析などは、
そこそこ面白い内容でしたね。

  • 結果的には、「残念な本」になってしまっていますね…

しかしこの本は、そのような「残念な人」についての記載の他に、
個人的には不用と思われる(笑)「著者のコンサルタントとしての経験談」や、
「(コンサルタントが好きな‥笑)マーケティングの内容説明」もあったりして、
中途半端な、散漫な内容になってしまっていますね。
コンサルタントとしての経験談は、自慢話に近い感がありますし、
マーケティングについては、「その内容は、既に知っている」という
ビジネスマンも多いかと思います。
そんな、きっと読者が求めていないだろうと思われる内容を多く含む
この本の構成を見ると、この本自体が、「残念な本」という感じですな‥(笑)
上記にあるような、この本の書店での(大々的な)マーケティング
これを著者自身が考えたのなら、とんだ詐欺師という感じですね(笑)
また、書店が考えたのであれば、
罪作りなことをしてくれるなぁ‥という感じです。
書店の店員も、自ら本を読んだ上で、販売PRとかして欲しいものですね。
「自分が読んで夢中になったミステリー」とかなら、
自分の言葉でPR文とかも書けるのでしょうけど、
ビジネス本を読んで夢中になるとか、あまり無いですから(笑)
出版社の宣伝手法を丸呑みしてしまうのかな、とも思います…