「知られざる素顔の中国皇帝 歴史を動かした28人の野望」(はてな年間100冊読書クラブ 54/100)

知られざる素顔の中国皇帝 (ベスト新書)

知られざる素顔の中国皇帝 (ベスト新書)

  • 国史に興味を持ち始めたら、楽しめる内容かも

中国各国の皇帝に、焦点をあてた本ですね。
新書本で、28人の皇帝について解説しているため、
一人ひとりについては、簡潔な記載になっています。
従って、「知られざる」とは言いつつ、
中国の歴史に興味を持って、色々な本を読んだことのある人なら、
既知の内容が多いのではないかと思います。
一方、最近中国史に興味を持ち始めた人なら、
興味深く楽しめる内容に、仕上がっているのではないでしょうか。
また、世界史を学んでいる高校生にも、
お勧めの内容かもしれないですね。
教科書の内容とは違って、各皇帝の人間臭さが
生々しく伝わってくるのではないかと、思います…(笑)

  • 比較的暖かな目で見た、記載になっているかも‥

創業の英雄は暴君だったり、
あるいは兄弟を殺して玉座に着いたりと、
色々な皇帝が存在していますね。
ただそういえば、著者の筆は
暴君・暗君といえども、一概にこき下ろすのではなく、
意外と暖かい目で見ているなぁ、という感はありました。
例えば、悪名高い隋の煬帝についても、
「後世まで有用な運河を開拓」、「一度の失敗(高句麗遠征)で
挫折してしまったが、頭はキレた」といった感じで
比較的良い面に焦点をあてていたり、していますね。
まぁ、自ら皇帝に就いた(奪い取った)人物ですから、
豪胆優れていなければ、出来なかったとは思いますが‥