「トヨタ式 孤高に挑む「変革の遺伝子」」(はてな年間100冊読書クラブ 30/100)

トヨタ式 孤高に挑む「変革の遺伝子」

トヨタ式 孤高に挑む「変革の遺伝子」

  • 新聞記事をまとめた本なので、淡々と真実を伝えて

日本経済新聞社編」とある通り、
日経新聞に連載された記事をまとめた本ですね。
新聞の連載をまとめたということもあり、
新聞記事を読んでいるような感じで、
読み進めていくことが出来ます(笑)
内容的には、「記者が取材をして、真実を伝えている」
ことは出来ているのですが、それ以上の深みはありません。
全体として淡々とし過ぎている…そんな読後感でしたね。
新聞記事として、毎日少しずつ読むのなら良いのですが、
こうして一冊の本として読むと、
あっさりし過ぎているような、感を受けてしまいます。
これが「新聞記事と単行本の違いなのかな」
ということを認識した次第です。

  • 発行が古いので、今では時期遅れな感もしてしまいます…

また、これはやむを得ないのですが、
本書の発行が2005年ですね。
従って、リコール問題で揺れている現在のトヨタではなく、
過去の強かった頃のトヨタについての内容となっています。
そのため、内容的にも古臭い感がありますが、
これは、ビジネス本としてはやむを得ないでしょうね。
ただ、「アメリカでは強いレクサス」、
「販売店の統合により、日本の経営基盤を強化」
「会社への適合を考え、委員会組織に移行せずに、
取締役会体制を維持」など、
連載当時のトヨタの動きはよく解りますね。
(当時)2代連続で創業家が社長にならなかった記述などは、
創業家大政奉還された現在読んでしまうと、時期外れですよね…
ただ、ビジネスパーソンとしては、日本最大企業の動きが解りますから
(当時としては)興味深い内容にはなっていたと思います。