「10人兄弟貧乏アイドル☆ 私、イケナイ少女だったんでしょうか?」(はてな年間100冊読書クラブ 21/100)

10人兄弟貧乏アイドル☆ 私、イケナイ少女だったんでしょうか?

10人兄弟貧乏アイドル☆ 私、イケナイ少女だったんでしょうか?

  • 貧乏家族育ちの、著者の自伝

「貧乏アイドル」として著名になった
上原美優さんの自伝的な一冊ですね。
10人兄弟という、現在の日本では珍しい環境の中で
たくましく育った(笑)著者の赤裸々な告白となっています。
大家族から来る貧乏に起因して、
周りと違っていることでいじめられたり、
また、先生にも目をつけられるようになって
荒れた学生時代を送ったりもしています。
彼女の兄弟姉妹も、同じく荒れたりしたケースもあるようですね。
まさに「貧乏子沢山」を地で行っているような感がありました。

  • 著者の両親は、あまりに無計画すぎでは…

ただ、パチンコ屋で子供(著者)を産み落とすなど、
子作り計画や生活設計などの面における
著者の両親の、無計画・無節操さには、
正直どうなのかな、と疑問を抱きました。
また、もともと著者の家族は収入も豊かではありません。
兄弟が多いと、一人の子供に対する子育て費用を
沢山かけられる筈も無く、
「中学を卒業したら家を出る(自分で稼ぐ)」など、
現在の日本ではあり得ないような(笑)
子育て環境が展開されていたりしますね。
ただ、そんな特殊な環境で育った割には、
どうしようもなく道を踏み外した兄弟はおらず、
今現在、全員に連絡はつくみたいですね…(笑)
また、年長の兄弟たちは、弟妹たちのために、
就職してからは、実家に仕送りをしていたようですね。
仕送りがあったり、また上の兄弟達が家を出て行ったため、
末っ子の著者は、兄姉達よりは裕福な暮らしを
送ることが出来たようです。
もっとも、周りの友達とは色々異なることも
多かったようではありますけど…(^^;)

  • なかなかの運の持ち主でも、ありますね

また、そんな貧乏家庭に育ちながらも、
著者や著者の姉など、小学校の頃は、勉強は出来たようですね。
家では一部屋で兄弟全員が寝るような環境なので、
勉強をするような状況ではなかったかと思われます。
普通なら兄弟全員、劣等生一直線
という感じがしたりしますけど…(笑)
ここは、少々意外な感を受けました。
また、著者は芸能界を目指していて、
すんなり事務所に所属できて、
デビュー出来て売れたりしてしまうところとか、
なかなかの運を持っているなぁ、という感はありますね。
それも、著者は一度事務所を辞めていますから。
芸能界デビューに関しては、
「想像を絶する貧乏生活」を売りにすることが出来たため、
著者の家族の特殊すぎる家庭環境が、
はじめて有利に働いた?(笑)という感じですね。