「「夫婦」という幻想 なぜ、結局いがみあってしまうのか」(はてな年間100冊読書クラブ 11/100)

  • 自らの体験を元に、熟年離婚を回避する方法を

精神科医の著者が、自らの夫婦生活と(笑)
自ら診察した患者さんの体験談を基にして、
熟年離婚を回避して、夫婦生活を末永く続けていくための
コツを書いた本ですね。主に、著者と同じ、
中高年の男性(夫)に向けて書かれた本となっていますね。
「定年退職したら、それまでの会社中心生活の罪滅ぼしに
妻とゆっくり時間を過ごそう」と考えている
中高年の男性向けって感じでしょうか…(笑)
遠い昔に、夫に嫌気が差している妻は、
夫と一緒の時間を過ごしたいとは、
さらさら思っていない、という感じですね。

  • 不満を積み重ねる妻に、鈍感な夫は全く気づかず…

この本を読むと、男ってほんと鈍感だな、と思います…(^^;)
「離婚」を口にするなど、妻は危機を訴えるサインを
色々出しているのに、大抵の夫は気づかないようですね…(笑)
気づかないどころか、安心しきっているようです。
そんなすれ違いの積み重ねが、
遂に爆発してしまい、熟年離婚に至る、という感じですね。
昔は、世間体や、一度職を離れた女性の再就職は
パート以外ではなかなか難しかったことなどから、
夫に嫌気が差しても、妻は心ならずも
離婚を思い留まざるを得ませんでした。しかし時代は変わり、
女性も離婚に踏み切るようになった、という感じですね。

  • 夫は妻の気持ちを察するべき

夫は、「理想の家族像」・「理想の夫婦像」を持っているものの
それは先世代の、妻が心ならずも離婚しなかった
時代にあてはまる「幻想」に過ぎない、としています。
また、妻を支配下に置きたがる、夫(男)の習性にも
問題があるとしていますね。
夫(男)は、他人の気持ちを察することに敏感でないため、
妻(女)の出すサインになかなか気づきません。
そこが、妻(女)をよりイラつかせる原因になるため、
夫は、妻の気持ちを察するように
心掛けるべきである、とも説いていますね。
私も男なので(笑)ここは、妻(女)側からも、
夫(男)は鈍感なので、夫(男)に対する要望があれば、
率直に表現して欲しいかな、と思います。
この本では、子供の誕生や成長といった
区切りのタイミングにあわせて、
夫婦も「契約更改」をすべきだとしていますね。
この「契約更改」、例えば子供の誕生を機に、
夫の立場は1番から2番に格下げされますが(笑)
子供が成人したら、再び夫の立場を1番に戻したりする、
といった感じですね。一度格下げされてしまうと、
夫の立場は二度と1番に戻らない、
そんな家庭も多そうですけどね…(笑)