「国会とは何か 立法・政策の決定プロセスと国会運営」(はてな年間100冊読書クラブ 5/100)

国会とは何か―立法・政策の決定プロセスと国会運営

国会とは何か―立法・政策の決定プロセスと国会運営

  • 立法権の頂点」国会の機能について

本書は、国会の仕組みを解説した本ですね。
昨年の自民党政権末期は、衆議院では自民党過半数を握るも
参議院では過半数を確保できておらず、
「ねじれ国会」状態が話題になったりしていました。
しかし、「立法権の頂点」としての、「国会」の機能について
語られる機会はあまり無かったと思います。
この本では、そんな国会の機能について、
深く掘り下げている本になっていますね。
社会科の「公民」の授業を、思い起こさせるような内容ですね。
二院制や予算案の衆議院先議権、
参議院で否決された法案の衆議院での再可決など、
公民の授業で、出て来た内容ですな…(^^;)

  • 国会の1年間、運営方法など

また、国会の1年間(通常国会臨時国会の開催、
与野党の攻防など)についての説明もありますね。
ただ、昨年まで政権を担ってきた自民党から
民主党に与党が変わりました。自民党式の国会運営から
民主党式の国会運営に、国会運営も変化する時期にある、
と言う事が出来るかと思います。
自民党の国会運営は、官僚と深く結びついていましたが、
民主党政権となり、変化は訪れるのでしょうか…?
野党は、基本的には与党案に反対の意を示しますが、
予算案など、期日までに実現しないと
国民生活に支障が出る法案については、
世論を恐れて反対はほどほどにしておいたりします。
まぁ、自民党社会党55年体制に基づく馴れ合い政治、
という感じもしてしまいますけどね…(^^;)
与党時の自民党は、野党第一党の意は重視するも、
第二党以下の野党に対する態度は、冷淡だったようですね。
このあたりにも、社会党と馴れ合いで国会運営を行い、
野党とはいえ、気心が知れあったため、
あっと驚く、村山富市内閣の「自民党社会党の連立」が
成立したのかな…とも思ったりもしました。