「おひとりさまの「法律」」(はてな年間100冊読書クラブ 99/100)

おひとりさまの「法律」

おひとりさまの「法律」

  • 女性は「おひとりさま」になる確率が高く…

「おひとりさま」というと、
「生涯未婚を通して、配偶者や子供がいない人」
といったイメージがあります。
しかし、老夫婦でも、どちらかが亡くなると、
残された人は「おひとりさま」になります。
女性のほうが寿命が長いこと、
及び夫婦は女性のほうが年下のケースが多いことから、
女性は、既婚未婚を問わず
「おひとりさま」になる確率が高い、としていますね。
この本は、そんな女性全般に向けて書かれた本、という感じでしょうか。

  • 自らの病気や死への対応と、パートナーの死に対する対応…

家族の世話が期待できない「おひとりさま」にとって、
「病気への対処法」、「死後の準備」は必要になります。
その際の、医者や老人養護施設の選び方、遺言の書き方など、
実際に役立つ知識や、法律的な知識が盛り込まれていますね。
また、パートナーが亡くなった時の葬儀時の対応や、
(葬儀屋の言いなりになって、高いお金を取られないように…)
相続トラブルの対応も、盛り込まれていますね。
「突然沸いて出る親族」から、亡くなった夫の遺産をどう守るか、
といった、具体的なノウハウなどもあります。
遺産が家しかなかった場合、「親族」が遺留分を請求してくると、
泣く泣く家を処分して遺留分のお金を作らざるを得ない…
といった、怖い事例も取り上げられていますね…(^^;)

  • 「おひとりさま」になるのは、死別だけではなく離別も…

また、「おひとりさま」になるタイミングは、
パートナーが死んだときとは限りません。
離婚して「おひとりさま」になることもあります…ということで、
離婚へのプロセスについても、書かれていますね(笑)
熟年離婚では、婚姻期間の年金が強制分割されますが、
夫の退職金も慰謝料に…という意図で、
退職金を貰うまで、離婚のタイミングを待つ、
したたかな妻の例も取り上げられています…(^^;)
離婚する夫婦の財産分与、これはトラブルの元ですし(笑)
また、将来の年金の金額が少ない専業主婦の場合は、
法律に沿って、貰えるものは貰っておきたい、という感じでしょうね。
お金に関することでは、(一人暮らしの)老人を狙った
悪徳商法の事例も取り上げられています。
「おひとりさまは、危険がいっぱい」だそうですね…