「貧困化するホワイトカラー」(はてな年間100冊読書クラブ 70/100)
- 作者: 森岡孝二
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2009/05
- メディア: 新書
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- 非正規社員だけではなく、正規社員も楽ではなく…
昨年から今年の年末年始にかけても、
「年越し派遣村」が話題になりましたね。
不景気により、正社員ではない派遣社員や請負社員が
困難を強いられていることは周知の事実ですが、
一方で雇用の枠に守られて「勝ち組」と思われている
正社員の置かれた状況も、決して楽なものではない、
ということがよく解る内容となっています。
まぁ、現在ホワイトカラーとして
働いている私にとっては、大変よく実感でき、
また身につまされる内容って感じでしたね…(^^;)
- 「ホワイトカラー・エグゼンプション」復活も…?
この本では、ホワイトカラーの賃金削減を目的とした
「残業代ゼロ施策」とも言われる
「ホワイトカラー・エグゼンプション」を、
財界と政府が一体となって導入しようとしたことや、
人件費削減の圧力が強まる中で、採用減が続き
その代わり正社員一人一人に回ってくる
仕事の量が増大したことなど、
ホワイトカラーの働く環境が悪化していることを
データ等をもとに、解説していますね。
本書に書かれているような内容は、
サラリーマン(ホワイトカラー)であれば、
知っておくべき内容だと実感しました。
我々ホワイトカラーとしては、
「ホワイトカラー・エグゼンプション」の復活を
許してはならないですよね。
- 株主重視よりも、従業員重視の経営を…
う〜む、サラリーマンは気楽な稼業なんて
今や全然昔の話って感じですな。
このあたりの雇用環境を改善しないと、
少子化の流れは止まらないのではと
個人的には実感しています。
スティール・パートナーズなど、「物言う株主」の増加により、
日本企業も株主重視の経営に移行しましたが、
株主重視(配当重視)=従業員軽視ですよね。
その結果として、非正規社員や正規社員(ホワイトカラー)の
労働環境が悪化していることが、改めて実感されましたね。
経営側も、配当やキャピタルゲイン狙いの
株主のほうばかり向くのではなく、
従業員をもっと厚遇するように、して貰いたいものです…(笑)