「勝間和代のお金の学校 サブプライムに負けない金融リテラシー」(はてな年間100冊読書クラブ 68/100)

勝間和代のお金の学校―サブプライムに負けない金融リテラシー

勝間和代のお金の学校―サブプライムに負けない金融リテラシー

  • 内容に偏りあり?投資信託がお薦めされ過ぎのような気が…

著者の勝間和代さんが、「金融・資産運用の四賢人」を招いて
金融に関してのインタビューを元に、構成した本ですね。
「金融について、色々学ぶことが出来る」、として
「お金の学校」というタイトルがついていますね。
ただ、その内容に関しては、普遍的な内容ではなく
少々偏りがあるような感じを受けました。
「低金利の現在、お金は預金に預けていても、
大きくは増えない。従って、リスクを取って
金融商品の運用を行い、お金を増やす」
というところまでは、まぁ普通かなと思います。
しかし、その金融商品の運用について、
やたらと投資信託の運用を薦めているような、
そんな印象を受けてしまいました。
「時間が無い人が、投資をするには、
プロに運用を任せる投資信託が最適」とのことですが…
勝間さんが本書のようなご主張をお持ちであれば、
証券会社に招かれて、講演とか出来そうですよね。
投資信託を買わせる、証券会社の手先として…(笑)

一方で、株式の投資については、個人投資家は、
短期的な株価の上げ下げに判断される「投機」よりも
長期間の運用を行う「投資」の観点を持つべき、としていますね。
時間の無い人は情報も少ないため、
外国人や機関投資家にカモにされてしまう、とのことです。
ただ、「投資の観点を持つ」とはいえ、
いつまででも運用を続ける訳ではなく、
運用しているお金が、いつか必要になる時があると思います。
その時に株価が回復していないと、
売るに売れない状態になってしまいますよね…
個人が投資するには、「損切り」の基準を
持っておくことが必要ともありますけど…
ただ、個人的には、株式に関しては
「投資」よりも「投機」かな、と思ってしまいますね。
現在の少子化や人口減の流れが止まらないと、
日本の活力は低下することが予想されます。
そんな状況下において、
日本の株式を長期間「投資」の観点で持っていても、
長期的に値上がりするとは言えなくなって来ている、
そのような局面に入った感がありますから…