「とてつもない日本」(はてな年間100冊読書クラブ 50/100)

とてつもない日本 (新潮新書)

とてつもない日本 (新潮新書)

  • 麻生さんの主張は、「日本の良い点、底力を見つめ直す」

昨年の総選挙における歴史的な敗北により、
今やすっかり表舞台からは消えてしまった(笑)
麻生太郎・前総理大臣の著書ですね。
その麻生さんの著書の内容ですが、
「日本の暗い話ばかりに目を向けずに、
日本の良い点・底力を見つめ直そう」という感じの、
前向きな内容に仕上がっていますね。
まぁ、「日本の底力」の中には、
麻生さんの得意分野である(笑)マンガなどが含まれる訳ですが。
本書が書かれたのは、麻生さんの総理就任前になりますが、
明るく、前向きな内容に仕上がっていますね。
所信表明演説」をこの内容でやれば、
支持率も上がりそうな感じですね。
もっとも、麻生さんは就任直後から
リーマンショックに始まる経済危機対応に忙殺され、
前向きな政策を打ち出せないまま、
総選挙で大敗してしまいました。
麻生さん本人としては、その点心残りもあったかと思います。

  • 「劣等生」であることの告白など、親しみやすさもあって

あと、マンガ好きなところもそうですが、
麻生さんって割と庶民的というか、
あっけらかんとしているような感はありましたね。
まぁ麻生セメントの御曹司ですから
庶民的というと違うのかもしれませんが、
大学では劣等生であったと告白しているところなど、
いわゆる頭が良い、キレ者の近づきがたい政治家といった
感じは見受けられず、親しみやすさを感じさせます…(笑)
外交面では、アジア重視の姿勢を打ち出していますね。
これは親米一辺倒でアジア諸国との関係が悪化した
小泉純一郎総理時代の反省も、あるのでしょうか。
外交に関しては、相手もあるなかなか微妙な問題でもあるだけに、
必ずしも思い通りの施策を打ち出せるとは限りませんが…