「民主の敵 政権交代に大義あり」(はてな年間100冊読書クラブ 22/100)

民主の敵―政権交代に大義あり (新潮新書)

民主の敵―政権交代に大義あり (新潮新書)

  • 政権交代を目前にして、意気込みが感じられますね

民主党の実力者である、野田佳彦氏によって書かれた本ですね。
この本の発売は09年の8月頃、
当時の麻生太郎内閣の末期、
総選挙前の、政権交代が噂されていた時期ですね。
野党としての民主党の実力者として、
ここまで政権奪取が適わなかったことの反省、
自民党政権の批判、国会議員の削減、
官僚支配の批判、などが展開されています。
政権交代が実現を帯びてきた頃ということもあって、
単純に自民党政治を批判するだけではなく、
自民党案に対する対抗案を提示するなど、
比較的地に足の着いた持論を展開しているな、
という感じはありました。
過去とは違った、民主党自身の自信の程が伺えますね。

野田さんは、父親が自衛隊員だったことから、
防衛には関心が深いようです。
このまま民主党政権が続くようなら、
将来は防衛相でしょうか?
防衛は、社民党がこだわりを持つ箇所でもあり、
難しい舵取りが強いられますよね。
野田さんは「国連至上主義」は改めるべきであり、
集団的自衛権」は認めるべきと主張していますね。
あと、野田さんは松下政経塾出身ということもあって、
政経塾時代に学んだ、「道州制」などの、
松下幸之助さんの自説を実現させたい、
という思いが強いようですね。
最近は、民主党自民党どちらの党にも
松下政経塾出身の政治家が、増えてきましたよね。
その「政治家養成学校」の松下政経塾
入塾にあたって、どんな審査が行われるのか
(どうやって、政治家としての資質を見抜くのか)
知りたいところではありましたね。
そんなこともあって、政経塾入塾の際の、
松下幸之助さんとの面接の様子などは、
なかなか興味深かったです。