「王貞治 一徹の流儀」(はてな年間100冊読書クラブ 10/100)

王貞治 一徹の流儀 (扶桑社新書)

王貞治 一徹の流儀 (扶桑社新書)

  • 素顔の王さん、謙虚で実直な人柄

ご存知王貞治さんの人間像に迫った本ですね。
王さんの番記者でもあった著者が、
王さんの傍にいることによって体験した、
素顔の王さんについて触れています。
この本を読んでみて、改めて王さんって凄いな、
と実感しました。世界のホームラン王ながらも
驕ることなく飾らない人柄は、
王さんと同じく、プロ野球で顕著な成績を残している
イチロー選手ですら虜にしてしまうものがあるようです。
そんな王さんの謙虚で実直な人柄は、
お父さんの王仕福さんの教育によるものが
大きいそうですね。中国から来日した王さんのお父さんは、
日本社会に溶け込み、成功するために
王さんに謙虚で実直であるように説いたそうです。
また、王さんの現役時代は、派手さの面では
天才肌の長嶋茂雄さんの影に隠れがちでしたね。
「天才肌の長嶋さんと、努力肌の王さん」という感じで
対比されることが多かったように思います。

  • 王さんの苦難の監督生活…

そして王さんの現役引退後の監督生活は、
苦難の連続って感じでしたね。
藤田元司監督の下で助監督として経験を積み、
満を持して古巣巨人の監督に就任するも、
結果が出せずに、解任の憂き目に遭ってしまいます。
その後、王さんが巨人の監督として
カムバックすることは遂に無かったですね…
王さんは巨人と決別し、
福岡ダイエーホークスの監督に就任します。
しかしダイエーでは、なかなか結果を出せず、
(って、当時のダイエーホークスは20年以上連続Bクラス、
というとにかく弱いチームではありましたけど…)、
ファンに生卵を投げつけられたりもしました。
長嶋さんとともに、「名選手、名監督にあらず」の
典型と言われてしまったりもしましたよね。
しかしそんな王さんですが、ダイエーを優勝に導き、
日本シリーズの大舞台で長嶋さん率いる巨人との
「ON対決」が実現しましたね。
この本では、そんな王さんについて、触れられていましたね。