「名古屋400年のあゆみ」展

  • 2010年は、名古屋開府400年

引き続き寒い日々が続きますね。
昨日の日曜日は、名古屋市博物館で開催されている
「名古屋400年のあゆみ」展に出掛けてきました。
先週の「大ローマ展」は、自らチケットを購入て行きましたが、
今回は無料券を頂いたこともあり行く気になった、という感じで、
展示会に対するモチベーションは、正直高くなかったです(笑)
しかし、いざ一通り見てみると、
全体的には意外と面白い展示だったかな、という感じでしたね。
今年2010年は、「名古屋開府400年」だそうです。
現代に繋がる名古屋という街は、「江戸時代初期に、
徳川家康の命により、清洲から街ごと移転(清洲越え)して
誕生した」という経緯があります。
その清洲越えと同じタイミングで、名古屋城も築城されています。
従って、今回の展示では、江戸時代以前の資料等は全く無く、
江戸時代以降現代までの、名古屋に纏わる
各種の資料等が展示されていましたね。

  • 江戸時代は、ラクダやアザラシの見世物が反響を呼び

展示室は2つに別れており、
大まかに「江戸時代」と「明治以降」という感じでした。
「江戸時代」の展示では、文化の振興を高らかに打ち出したものの
将軍・徳川吉宗の倹約志向(享保の改革)に逆らったとして
咎めを受けた尾張藩主・徳川宗春や、
名古屋市内にある著名なお寺である
建中寺(尾張徳川家菩提寺)、興正寺や東別院、
現在の百貨店・松坂屋の前身である
「いとう呉服店」に関する展示等がありましたね。
「現金掛け値なし」の看板とか、本当にあったのですね(笑)
あと、面白かったのは、ラクダやアザラシの見世物が
大反響を呼んだ、というところでしょうか。
ラクダは、鎖国時代唯一貿易を許されていたオランダからの輸入、
アザラシは、少し前に話題になったタマちゃんが如く、
名古屋港(当時は、熱田の宮の渡し)に迷い込んだようですね(笑)
江戸時代は、寺社が江戸等で行う「出開帳」も
盛んだったようですが、平和な江戸時代の、
庶民の娯楽の様子が伺えるかな、という感じでした。
もっとも、見世物の代金は、結構高かったとのことです。
その他、葛飾北斎が大きな達磨の絵を描いて、
これも反響を呼んだそうですね。
現存していないのが、残念という感じです。
あと、著名人では、松尾芭蕉も名古屋には縁が深かったそうです。

  • 明治時代以降は、少々駆け足気味…

「明治以降」の展示は、少々駆け足気味なところや
展示内容に疑問符がつくような内容もあったかな、
という感じがしましたね。
戊辰戦争では、尾張藩親藩ながらも
新政府側として旧幕府軍と戦ったそうですね。
尾張藩主・徳川慶勝は、戊辰戦争の前には
長州征伐の総大将として、出兵したこともあるのですが、
双方とも過去は水に流していたのでしょうか。
あと、東山動物園に関する展示が
小さな写真のみであったり、
伊勢湾台風に関する展示が、新聞記事が中心だったりと
ここは少々、物足りなさも感じてしまったりもしました。
伊勢湾台風の展示で、浸水して家の天井の柱に魚が引っかかり、
その魚を柱ごと保存していたものの展示は、興味深かったですが。
あと、第八高等学校(現在の名古屋大学)関連の展示は、
「合格通知等、これは正直展示する価値があるのかな?
もっと他の展示内容のほうが、良かったのでは?」
と思ったりもしました。

  • 真央ちゃんのコスチュームやメダルの展示も

そんな現代の最後を飾るのは、
ここ最近、名古屋出身のフィギュアスケート選手が
相次いで輩出していることもあり、
古くは伊藤みどりさん、そして最近からは
浅田真央さんや安藤美姫さんの
フィギュアスケーターのコスチュームや
世界選手権等の獲得メダルだったりします(笑)
そのメダルの内容の説明文には、物々しく(笑)
浅田真央氏所蔵」と書かれていたりしますね。
これは、フィギュアスケートのファンにとっては、
見る価値のある展示内容かと思います。
しかし、これらの展示は、私も来るまで知らなかったですね…(^^;)
コスチュームやメダルなどの展示内容を、もっと宣伝すれば、
来場者も更に増えるのではないかと思いました。
駅等に置かれているパンフレットにも、
これらの目立つ記載はありませんでしたね。
アピール不足ではないかな、と思ったりもしてしまいました…