「キャリアをつくる9つの習慣」(はてな年間100冊読書クラブ 14/100)

キャリアをつくる9つの習慣 (ピンポイント選書)

キャリアをつくる9つの習慣 (ピンポイント選書)

  • キャリア構成に必要な「9つの習慣」とは‥

「キャリアを順調に積み上げている」
さまざまな会社に勤めている会社員達への
インタビューを通じて、キャリアを積み上げるために
必要な要素を、「9つの習慣」としてまとめた本ですね。
インタビューの対象は、経営者や有名人ではなく、
いわゆる普通のサラリーマン達なので、
構えずに読むことが出来ますね。
(普通とはいっても、この本の発行元である
プレジデント社発行の雑誌、「プレジデント」の記事として
取り上げられている「優秀」な人達ですけどね‥)

  • 相手の価値観を理解することが大事‥

「ネットワーク」や「現場体験」など、
色々な「習慣」があげられていましたが、
個人的に印象に残ったところは
「相手の価値観を理解する」ですね。
専業主婦と働く女性とは、基本的に価値観が異なります。
しかし、この本に登場するキャリア・ウーマンの方は、
自らのキャリア・ウーマンとしての価値観を譲らずに
専業主婦の相手と衝突してしまう、ということはありません。
専業主婦の相手の価値観を理解した上で、
自分の価値観も相手に解って貰い、価値観の異なる相手と
上手くコミュニケーションを図っている、とのことですね。
なるほど、こういうものがコミュニケーションですな。
私の場合、どうしても自分の価値観が譲れずに、
あるいは自分から先に譲れずに、
他人と衝突してしまうことも多かったりしてしまうので‥(^^;)

  • インタビューを元に構成、押し付けがましさも無く‥、

インタビューを元に構成されているので、
読みやすく、また内容も頭に入り易いですね。
また、こういう自己啓発本によくあるような、
著者の意見の押し付けによる説教臭さを
感じることが無かったのは、良かったと思います。
また、この本は量的にも短いので、
1時間以内ですぐ読めてしまいますね(笑)
もっとも文庫本とは違って、税込では1000円するため、
少々コストパフォーマンスは割高に思えました。

  • 右肩上がりが理想ではない

もう一つ印象に残った点として、
習得度を意味する「ラーニング・カーブ」については、
長いビジネスパーソン人生においては、
必ずしも右肩上がりが理想とはならず、
様々なキャリアを経験して、経験の幅を広げて
上げ下げを繰り返すのこぎり型こそ
ベストである、と解いている点ですね。
確かに、個人的な意に染まない異動とかあったりして、
ビジネスパーソンのキャリア形成は、
なかなか思い通りにはいかないことが多いですからね。
右肩上がりにならないからといって、
焦る事は無いというところは、参考になりました。