「病院選びに迷うとき―良医と出会うコツ」(はてな年間100冊読書クラブ 60/100)

  • 当たり前ながら、良い医者を選ぶこと

医療関係を専門にしているライターが、
現在の医療における問題点をレポートした本ですね。
医療関係専門と言いつつも、
あくまでもライターであって専門家ではないだけに、
逆に一般人が読んでも理解出来るようになっています。
現在は医者側、患者側の双方に変えるべき問題点があり、
その結果医療が一部では行き詰まりを見せている、
ということがよくわかりました。
良い医者と悪い医者との区別、という点では、
「新しいトピックスに興味を示さない医者はダメ」
などの見分け方が書かれていますね。
「有名人の退院時にお見送りをしている病院」は、
他の患者をないがしろにしているとか、
なるほどな〜と思いました。
医師は医師でプライドが高いので、
素人目の独自判断などを嫌うそうですね。
ただ、医師も患者もどちらも人間ですから、
コミュニケーションを取ることも大事のようです。

  • 「大学病院」信仰は、実は危ない

一方で、我々患者の側にも、色々な問題があるようです。
例えば、「大学病院・大病院信仰」ということで、
「大学病院に罹れば安心」という風潮がありますが、
大学病院では経験の無い若手が
手術担当になるケースもあるなど、
「大病院信仰」に警鐘を鳴らしています。
大学病院の若手医師が、手術でトラブルを起こした
ケースの実例も載せられているので、
リアルに危険が実感出来ますね‥(^^;)
また、軽症の患者が大病院に行くことによって、
大病院では高額な医療設備を使う機会が少なくなり、
その結果、元が取れずに病院の経営が
苦しくなってしまうケースもあるそうです。
患者側も大病院では、散々待たされて
不機嫌になってしまいます。患者の大病院信仰によって、
現状は病院(医者)と患者の双方が
不幸になってしまっている、という状況のようですね。
また、医師や看護士に威張りまくる患者も
当然の事ながら嫌われるようです。

  • 信頼出来る「かかりつけ医」を持つこと

また、信頼出来る「かかりつけ医」を
持つことも必要とのことです。病状に詳しい
かかりつけ医を持つことによって、
病院と診療所(いわゆる街中の「小規模病院」は
正式には「診療所」と言うようですね)との
連携が取れ、緊急時に間違いのない措置が出来る、
ということにようですね。
私も幸か不幸か、今まで病気経験は少なく、
かかりつけ医を持っていません。
健康な今はともかく、一刻を争う緊急時に
病院をたらいまわしにされた挙句
誤診されてしまった‥なんて状況に陥ったら
どうしようもないですからね‥
当たり前ながら年々老いていくのは
間違いのない事実ですから、
かかりつけ医を持つことを真剣に考えようかな、
と思った次第でした。