「知事の世界」(はてな年間100冊読書クラブ 50/100)

知事の世界 (幻冬舎新書)

知事の世界 (幻冬舎新書)

  • タレント系の泡沫知事かと思いきや‥

そのまんま東氏こと、現在は宮崎県知事・東国原英夫氏が
知事の業務内容を語った本ですね。
内容的には、至って真面目な内容となっています。
タレント系泡沫議員の系統かなと思っていましたけど、
郷土・宮崎県への熱い思いを抱いて
しっかり行動しているなぁ、という感じがしました。
知名度を生かして「宮崎県のセールスマン」として活躍する、
という知事の目論見は、見事に成功していますよね。
知事のセリフ「どげんせんといかん」が流行語になったり、
また宮崎県のマンゴーや地鶏は、有名になりましたね。

  • セールスマンだけではなく、政策も以外にきっちりと‥

一方、セールスマンとしての活動が目立つ中で、
マニュフェストをしっかり作成しており、
マニュフェストの中身である政策も
きちんと考えられているな、という印象を受けました。
きっと良いブレーンをお持ちなのでしょうね。
東国原知事、宮崎県知事選挙では
政党の推薦候補を破って当選したこともあり、
議会的には「オール野党」の立場かと思います。
しかし、同じような状況であった
長野県知事田中康夫さんあたりとは違って、
現在のところは各政党などの反対勢力の
主だった反発を受けていないところなどは、
この「政策がしっかりしている」という
影響もあるのではないでしょうか。

  • 「宮崎県を元気にする」ために‥

その政策が、「宮崎県を元気にする」という
理念に裏づけされているため、
知事は県民から高い支持率を得ているのでしょうね。
我々他県民から見ると、「道路をもっと作るべき」など、
知事の発言には納得出来ないところも多いです。
しかし、現時点でも道路事情が思わしくない
宮崎県の代表としての発言であれば、
やむを得ないところもあるのかな、とは思います。
このあたりは、やっぱ都会在住者と地方在住者の
考え方の違いなのかな、と思います。
意外と(笑)良い知事になるのではないかな、
と思ったりもしました。
ただ、知事の広告塔としての効果が
実証されたことで、今後は知事・市長選挙などに
タレント系の候補の立候補が、増えるかもしれないですね。
国会議員では、政党に所属していないと
活動に限界が出てしまいますが、
知事はその県のトップであり、
県内では絶大な権力を握ることが出来ますからね。