「日本はじっこ自滅旅」(はてな年間100冊読書クラブ 40/100)

日本はじっこ自滅旅

日本はじっこ自滅旅

本書の著者、鴨志田穣さんについては、
私は全く知らなかったのですが、
(というか、この人の名を知ったのも初めてですが)
「まあじゃんほうろうき」や「恨ミシュラン」で有名な
漫画家の西原理恵子さんの旦那さんだったそうですね。
本文中に「この飲んだくれ、いつまで酒飲んでいるんだ、
と妻に追い出されるように旅に出た」
なんて記述があります。そうするとこの鬼妻(笑)は、
実は西原さんのことだったんですね。
この本では、その西原さんの(元)夫の鴨志田さんの、
標題通りまさに「自滅旅」の様子が描かれています。

  • 旅に出て飲んだくれて‥まさに「自滅旅」

著者はお酒の飲みすぎで肝硬変になり、
体調を悪化させている中でも、旅に出ます。
肝硬変ですから当然お酒は毒なのですが、
著者は旅先では必ず(笑)居酒屋やクラブに
出掛けるんですよね。居酒屋はともかく、
クラブの面白さは、私には解らないのですが(^^;)
著者は外国暮らしが長かったためか、
外人の女の子がいるクラブを好んで訪れたりしています。
日本に来ている女の子でも、東南アジア出身の女の子は
「この一日が楽しければ良い」刹那的な気持ちに
なってしまいますが、ヨーロッパから来ている女の子は、
決して出稼ぎの目的を忘れていないそうですね。
なるほど〜、クラブに行かない私にとっては
決して知ることの無い事象ですな‥(^^;)
しかし、旅行に出れば交通費や宿泊代など、
ただでさえお金がかかるというのに、
そのうえ毎晩お酒を飲み歩いて、
著者は結構良いご身分というか、
お金を持っていたんですな。
旅行中もタクシーをバンバン使っていますし。

  • 気の赴くままに、行き当たりばったりの旅を‥

また、著者の旅のスタイルも、私とは随分違っていますね。
例えば著者は、最初の訪問地・薩摩半島(枕崎)から
種子島奄美大島、そして与論島へと、
気分の赴くままに旅を続けています。
このあたりは、きっちりとスケジュールを決めて
旅をする私とはスタンスが全く異なるな、
という感じですね。私の場合は、折角旅に出たのだからと、
「出来るだけ沢山の観光地を回りたい」
という欲張ってしまう気持ちが、
何度旅を重ねても抜けないですな‥(^^;)
まぁ、休みの限られているサラリーマン稼業を
続けている限り、著者のような流れ旅は
出来ないと思いますけど‥
また、紀伊半島の旅では、行き当たりばったりで
バスによる旅を続けて、何時間も待たされたりとか、
はたまたタクシーで代行したりしていますね。
これもまた、私にとっては考えられない行動ですね。
きっちりスケジュールを立てるタイプの私にとって、
行き当たりばったりの乗り継ぎで
何時間も待たされるなんて、全く考えられないです‥(^^;)
ただ逆に、普段の自分からはあり得ない旅の光景なだけに、
逆に読んでいて面白かったですね。
自分だと一生経験出来ないような内容かと思われるので‥