「実は悲惨な公務員」(はてな年間100冊読書クラブ 36/100)

実は悲惨な公務員 (光文社新書)

実は悲惨な公務員 (光文社新書)

  • 元・公務員が書いた本ですからね‥

元公務員の著者が、公務員の生態について、
赤裸々に著した本ですね。しかし、
著者が元公務員であること、
及び「実は悲惨な」といったタイトルに象徴されるように、
公務員側の立場に立って書かれた本だな、
という印象は否めませんでした。居酒屋タクシーや、
海外出張の際のマイレージの独り占めなど、
最近もまた公務員の職権乱用と思われるような
行為が話題になっています。
この本に書かれているような、
一見公務員擁護とも取れるような内容は、
一般的な読者にはあまり受け容れられない
のではないでしょうか。

  • 確かに頑張っている公務員もいますけど‥

もっとも、著者が書いているように、
公務員が理不尽なバッシングを受けている、
という事実は確かにあると思います。
例えば、この本に取り上げられている、
国民・市民からの苦情窓口の担当者は
クレーマー対応として、日々大変な思いをしており
確かに彼らは悲惨といえるかもしれません。
しかし、給料的には、外資系や都心の一流企業には
及ばないかもしれませんが、地方の企業よりは、
はるかに良い給料を貰っています。

  • 一般的には理解できない「お役所の論理」

また、「責任を取りたくないため、
業務をたらいまわしにする」といった
リスクや責任を取らない体質も、
お役所の特徴です。
そして、「きちんと予算を消化しないと、
次年度の予算が減らされてしまうため、
必要のない道路工事などに代表される
「予算消化」を行う」など、お役所の論理は
一般市民にとっては、理解できない類のものですね。
やっぱ我々一般人から見ると、
お役所というものは恵まれた職場であり、
予算消化やたらいまわしなど、バッシングされても
やむを得ないのではないかと思いました。
そもそも、我々が支払っている税金で、
のうのうと生活している輩ですからね‥