「ネットカフェ難民 ドキュメント「最底辺生活」」(はてな年間100冊読書クラブ 29/100)

ネットカフェ難民―ドキュメント「最底辺生活」 (幻冬舎新書)

ネットカフェ難民―ドキュメント「最底辺生活」 (幻冬舎新書)

著者による「ネットカフェ難民」体験記ですね。
ただ、「ずっとネットカフェ難民生活を送っている」
訳ではなく、「ネットカフェ難民を体験してみた」
という体験記になっています。
この本の著者は、「実家へ帰ろうと思えば帰れる」
また「お金持ちの家庭教師という職がある」
という状況であり、本当の「ネットカフェ難民」とは
やっぱ違いますよね。まぁ、本当の「ネットカフェ難民」は
本書のように、毎日の様子を克明に記すような余裕は無く、
昼間の日雇い肉体労働で疲れ切ってしまい、
ネットカフェでは爆睡してしまう、
というのが難民の実態かと思います。
また、「難民生活」を送る中で、
著者は結構お金を自由に使っているように見えます。
(例えば、色々美味しいものを食べたりとか)
ここは、著者が本当の「難民」ではなく、
家庭教師などの「他の収入源」を持っているからこそ
出来る行動ではないかと思います。
そういう意味で、本当の「ネットカフェ難民」の
実態ではないな、という感じはしてしまいますね‥

ただ、「登録している派遣元からの電話に一喜一憂する」、
「仕事が無い日は、昼間は公園で寝てすごす」など
半ばホームレス状態の、ネットカフェ難民
生活ぶりがある程度は実感出来るかな、
という感はありますね。ただ、これを見ると、
ネットカフェの夜は、風呂にろくに入らない人達の
巣窟という感じで、余り行きたくなくなりますな‥(^^;)
私もネットカフェは時々利用してますが‥
著者が「ネットカフェ難民」生活を送る中で、
身なりは決めているけど「臭う」若い女性、
漫画家を目指してフリーターを続ける人など、
色々な人と仕事をしたりしています。
このあたりはある種のドキュメンタリーですな。
自分では体験出来ない(体験したくは無い‥笑)
経験って感じですからね‥