「楼蘭王国」(はてな年間100冊読書クラブ 5/100)

楼蘭王国―ロプ・ノール湖畔の四千年 (中公新書)

楼蘭王国―ロプ・ノール湖畔の四千年 (中公新書)

楼蘭王国といえば、テレビの「シルクロード」の番組で
日本人にもお馴染みって感じですよね。
私などは、「楼蘭」という名前自体に
ロマンチックな響きを感じたりもしています。
もっとも、私の家の近くには、「楼蘭」という名前の
中華料理屋さんがあったりもするのですが‥(^^;)
この本では、今までの楼蘭王国の発掘・研究の歴史が
記されていますね。まぁちょっと羅列的になっていて、
読んでいると物語的な面白さには欠けるのですが、
逆に、事実のみを知るには、有益な仕上がりになっています。
西域に位置した楼蘭王国は、首都のロプ・ノールを
中心にして発展し、諸都市を支配下に置いて繁栄していた。
その後中国大陸の王朝の支配下に入ったものの、
東西文明の接点として、独自の文化が発展した、
という感じでしょうか。

  • 科学技術の発展により、今後も新たな真実が解明‥?

私にとっても名前だけは聞き覚えのある(笑)
ヘディンとスタインの論争の争点なども解説がありますね。
テレビ番組のビジュアルでイメージをつかみ、
そして本書のような堅く纏められた本を読んで
知識を得て、より理解も深まるという感じですな。
最近では、発掘されたミイラを分析して
詳細な年代の調査も行われているようです。
昔の「世紀の発見!」のようなドラマチックな展開は
もう望めないのかもしれないですが、
科学技術の発達により、既に発掘済みの
宝物の分析によって、今後も新たな真実が
発見される可能性もありそうですよね。