「大にぎわい 城下町名古屋」展

  • 江戸時代の城下町の様子が解る、博物館らしい展示

先週の3連休、遠出はしなかったのですが、
名古屋市博物館で開催されていた
「大にぎわい 城下町名古屋」展を見に行ってきました。
例によって招待券が手に入ったからなのですが(笑)
「絵画展あたりとは違って、
特に目ぼしい展示品がある訳でもないし‥」
という感じで、「お金を払ってまでは、
行かないだろうなぁ‥」と、
あまり期待してはいませんでした(^^;)
ただ、実際行って見てみると、
展示はなかなか興味深かったですね。
名古屋は江戸時代の初めに清洲からの移転によって
誕生した街なので、主に江戸時代の城下町の様子を
博物館らしく、古文書等の文献によって
展示・解説してありました。
この内容なら、お金払ってもそれだけの価値は
あったかな〜という感じですね(笑)

  • 古文書って、普通には読めないものが多いのですが‥

古文書それ自体は、見ても読めないものが多く(笑)
(解読したパネルが置いてあるケースもありましたが)
これ自体を見ていても、歴史の息吹は感じられるものの
正直面白いものではありません(笑)
間もなく開催される奈良国立博物館
正倉院展」にも毎年古文書が出展されています。
私にとっては、内容はともかく(笑)
天平時代の文章が、千年の時を経て
未だにキレイに残っている」点についての驚きと、
その現物を生で見ることの感動が主ですからね‥(^^;)
まぁ正倉院展の古文書は、当時の税制である租庸調や
戸籍等を著した文書が多く、日本史好きには
割と楽しめる内容ではありますけど。
さて閑話休題、「城下町名古屋」の話に戻しますが、
古文書だけを見ていても、解読出来なかったりして
面白みには欠けるのですが、今回の展示の場合は
「展示品に解説が加えられている
ケースが多かったこと」そして、
「関連性のある展示品を集めていたこと」によって、
当時の城下町や風俗の様子がよく解るような
構成になっていましたね。
解りやすく解説されたこのあたりは
いかにも博物館の展示らしく、
まさに学芸員の本領発揮、という感じがしました。

  • 城下町として賑わっていた、江戸時代の名古屋

江戸時代の城下町名古屋は、
伊勢参りの中継点として
大勢の旅客が立ち寄っていました。
そして大都市ということもあり、
各寺社の宝物や、あるいはラクダやゾウ等の珍獣の
出開帳が度々開かれていたりして、賑わっていた様子が、
展示してある資料からうかがう事が出来ました。
アザラシが迷い込んで人気を博した
「江戸時代のタマちゃん」現象もあったそうですね。
上記にある通り、展示品に対しては大きな期待は
していなかったのですが(笑)、その中で
大須観音所有の国宝「古事記」の展示があったのは
ラッキーでしたね。存在時代は知っていましたけど、
今回展示があるとは思っていなかったので。
重要文化財あたりでは、それほど心は動かないのですが
「国宝」となると、私の展示品を見る目も
少しは変わりますね、やっぱ(笑)
有難味が増すというか、そんな感じです。
この国宝「古事記」は、普段は秘蔵されていて、
なかなかお目にかかることのない代物ですからね。