「株のからくり」(はてな年間100冊読書クラブ 111/100)

株のからくり (平凡社新書)

株のからくり (平凡社新書)

 

  • いわゆる「株式投資のノウハウ」本ではなく、真面目に分析を

株式・株式市場についての
基本的な事柄を解説した本ですね。
一般的に株の本というと「投資のノウハウ」
的な本が多いのですが、この本は学術的とまでは
いかないですけど、株の仕組みや株式会社の歴史
など、株や株式会社にまつわる事象を真面目に
説明しており、一読の価値はあるかと思います。
株式というと、日経平均株価とか個別銘柄の
値上げ値下げなどに関心が集まり、
その歴史や成り立ちなどは、
意外に知る機会は少ないですからね‥

  • 「投機家」によるギャンブル性もあるので注意‥

その他に、ライブドア楽天による、
株式の買占め問題を取り上げていますね。
例えば、ライブドア株を買った投資家は、
投資家ではなく、短期的な利益を追求するだけの
「投機家」であると喝破しています。
自宅でパソコンの前から離れずに、
売買を繰り返すデイトレーダー
この類といえるでしょうね。
景気の回復に伴って、株価も回復して来ましたけど、
昔のような「株式持合い」体制は崩れて、
スティール・パートナーズのような「投機家」が
幅を利かせるようになってきましたよね。
残念ながら今の株式市場は、
こういったギャンブル性が
前面に出ているような気がしていますね‥

  • 株価は作られるもの

この本の中にも、「株価は理論で説明できる
ものではなく、人為的に作られるものである」
という説明がありますけど、
株式投資に手を出している私にとっては、
なるほど納得のいくものでしたね‥(^^;)
例えば、業績が上向きなので「株価が上がる」と
思って手を出したら、「相場全体が弱含み」なため
株価が下落して損をしたりして、
納得の出来ない思いをしたことも
個人的には経験ありますから‥(^^;)
これは、「業績が上がる」という理論ではなく、
相場全体の流れという理不尽な事象によって
左右されてしまっていますよね‥