「持続可能な福祉社会-「もうひとつの日本」の構想」(はてな年間100冊読書クラブ 105/100)

持続可能な福祉社会―「もうひとつの日本」の構想 (ちくま新書)

持続可能な福祉社会―「もうひとつの日本」の構想 (ちくま新書)

  • 「持続可能」とは、負担も給付もほどほどに‥

本書の内容としては、大まかにまとめてみると
タイトルにある「持続可能な福祉社会」の通り、
北欧諸国のような「高税金・高福祉」や
アメリカのような「低税金・低福祉」ではなく、
その中庸を目指していくというものですね。
負担も福祉政策もほどほどにすることによって、
「持続可能な福祉社会」を作り上げていく事が出来る、
というものです。福祉政策というものは
所得の再分配を意図しているものですが、
昔のようには経済成長しない世の中では、
福祉政策も見直していく必要があるというものですね。
この本では、福祉政策の主要な柱である
社会保障から始まって、教育や環境などにも
踏み込んでおり、本全体が「福祉社会論」「社会保障論」
とも言える内容になっています。

  • 学生当時は、勉強したいとは思わなかったから(笑)

そういえば私は大学で「社会保障」の講義を
取っていたな〜とか思い出したりしました‥(^^;)
出席を取らない&試験はテキスト等の持込が
可能だったこともあって、ほとんど出席&勉強はしておらず
今では内容など全く覚えていない状態ですけどね(笑)
まぁ当時は「楽勝講義」ということで選択したのであって
教科の内容については全く興味は無かったのですが‥(^^;)
こうして社会福祉に関心を抱くようになると、
あの時勉強を疎かにしていた事が
残念に思えてしまいますね‥
まぁまさに後悔先に立たずといった心境です。
ただ、今後の日本を俯瞰するにあたって、
社会保障の問題は避けては通れないというか、
少子高齢化の流れが暫く止まらない中では
一番重要な課題になると思われるので、
知っておいて損は無い内容だったと思います。
今は「消えた年金」が話題になっていますが、
現状の日本の政治体制を考慮すると、
残念ながら福祉政策に期待するのは誤り、
であると言えそうですね‥