「風牙天明 フェンネル大陸偽王伝(5)」(はてな年間100冊読書クラブ 95/100)

風牙天明 フェンネル大陸 偽王伝 (講談社ノベルス)

風牙天明 フェンネル大陸 偽王伝 (講談社ノベルス)

  • 遂にタイトルにもなっている「偽王」が誕生

今回は、一本の筋の通ったストーリーではなく、
主人公のフェンベルクとその友人のロカ・リノが
それぞれ別行動を取っており、彼らの進捗が少しずつ
描かれていく、という感じでしたね。
周辺諸国を侵略しつつある大国・シスタスに対して、
フェン等は周辺諸国の同盟に向けて動き出します。
フェン等は手分けして諸国を訪問することになりますが、
シスタスのほうも各国に脅しをかける使者を
派遣しており、フェン等とシスタスの使者が
鉢合わせして、小競り合いに発展したりもしますね。
そんな中で遂に本シリーズのタイトルとなっている
「偽王」が誕生することになりますね。

  • フェンのスタンスもとりあえずは決まった‥かな?

「他国の王政を認めない」というスタンスを取る
シスタスに対して、フェン自身が
「反シスタス」の意図の下、自らはずみで
偽王を名乗ることとなりました。
本シリーズ、もう何巻か読み続けていることもあり、
今ではそれほど気にもなりませんでしたが、
改めて考えると、そういえば「偽王」は
今までは全然出てこなかったな、
という感じですね‥(^^;)
そういえば、主人公のフェンベルクは、
実兄に無実の罪を着せられて、
王女からいきなり流罪に処せられました。
「まるでRPGゲームの主人公のような」
波乱万丈の幕開けの1巻からここまでは、
フェン一行は基本的にどこかの国に
雇われる&落ち着くということは無く、
気分の赴くままに諸国を旅し続ける、
という感じでしたけど、今巻でひとまず
「反シスタス」的なスタンスを取る事が
明確になったかな、というところでしょうか。