「ドリルを売るには穴を売れ 誰でも「売れる人」になるマーケティング入門」(はてな年間100冊読書クラブ 91/100)

ドリルを売るには穴を売れ

ドリルを売るには穴を売れ

サブタイトルに「マーケティング入門」となっている通り、
解り易いマーケティングの入門本って感じでしたね。
新人のマーケティング担当者が、閉店寸前の
イタリアンレストランを復活させる
サブストーリーを据えて、これを実例として、
実例と解説が交互に繰り返されている、
という構成になっていますね。
サブストーリーを読みながら
その中にあるマーケティング要素の解説
(例えば、顧客対象は誰なのか、何を売るのか
そして差別化など)が加えられており、
マーケティングの知識が頭に入りやすいですね。
サブストーリーのほかにも、東京ディズニーランド
ルイ・ヴィトンなど、「差別化」に成功している
解り易い例が取り上げられています。

  • 馴染みのある実例やストーリーは、頭に入り易くて

サブストーリーも、割と現実に有り得るような話なので、
すんなりと腹に落ちますよね。
例えば新人のマーケティング担当者が
頑固者のレストランのシェフに
「本社から来た人間に何が解る」
といった感じでいじめられたりとか‥(^^;)
そういえば先日読んだ「コトラーを読む」という
マーケティング本も、「馴染みのある企業の、
マーケティング担当者になりきる」という構成が
取られていましたが、最近はマーケティング本にも
解り易い本が増えてきたかな、という感じですね。
大学の講義で使うような教科書は、
「解り辛い上に分厚くて高い」という
3点セットが揃ったケースが多いですけど(笑)
このような本を手元に置いていると、
理解も進むのではないでしょうか。
企業でマーケティングを担当する若手社員のほかに
経営学を専攻している学生さんにも
お薦めの本って感じですね。

  • ピンと来ないタイトルですが‥

しかし、内容的にはタイトルの「ドリルを売るには穴を売れ」
からは想像もつかないような内容ですな‥(笑)
サブストーリーの例もドリル業界ではなく(笑)
イタリアンレストランですから
このタイトルが思いっきり浮いているような、
感じがしてしまいます。ただ、この本の紹介には
タイトルの「ドリルを売るには穴を売れ」とは、
マーケティング業界で良く使われる言葉だそうですね。
「商品を売るには、顧客にとっての価値から考えよ」
という意味だそうですね。ここから
「何を売るのか(お客様のベネフィット)」
に繋がっていくという感じでしょうか。