「暗黒神殿 アルスラーン戦記(12)」(はてな年間100冊読書クラブ 68/100)

暗黒神殿 アルスラーン戦記12 (カッパ・ノベルス)

暗黒神殿 アルスラーン戦記12 (カッパ・ノベルス)

  • 1年後に続巻が、意外に早いペースかも(笑)

あまりに遅筆なため(笑)最初の版元から見限られて
光文社に移籍した「アルスラーン戦記」シリーズですが、
その光文社から早くも2冊目が出版されましたね。
前作の出版から約1年後、ということは
作者の田中芳樹さんにしては、
すごく速いペースだな(笑)という感じです。
一時期は5年位出なかったりしましたからね‥(笑)
その今回の「暗黒神殿」では、
本「アルスラーン戦記」シリーズの
ラスボス的存在とも言える蛇王・ザッハーグの活動が
いよいよ本格化して来ますね。
まだザッハーグ自体は目覚めてはいないようですが、
今回ではその部下達が、アルスラーン統治下の
パルスのペシャワール城に攻め寄せて来たりしています。
今までの地下にひっそりと潜った活動から一転、
表だった行動をするようになって来たりしますね。
魔軍は撃退出来たものの、軍には多くの損害が
出てしまったようです‥

そしてザッハーグの一党は、
アルスラーンの義母にあたるタハミーネ太后
にも触手を伸ばしてきたりしますね。
この危機は、王都に落ち着くことのない(笑)
ギーヴらの活躍で難を逃れましたけど。
そのタハミーネの娘(現在のところ候補は3人?
フィトナ&パリザード&レイラ)が
今後のストーリーにも大きく関わって来そうですな‥
また、隣国のミスルでは、アルスラーン
ライバル的存在のヒルメス王子が、
王宮内の内乱に乗じて早くも権力を握りますね。
これはヒルメス王子ならずとも、
意外に早い展開であったという感じですな。
ミスルは大国という設定のため、
パルスに
そのヒルメスと現在行動を共にしている
フィトナがタハミーネの娘、という展開が
一番面白そうというか、波乱を呼びそうですな‥(^^;)

あと本巻で印象に残ったエピソードといえば、
パルスの軍師とも言えるナルサス
アルスラーン王を心から認め、
自分の弟子のエラムアルスラーンへの忠誠を
誓わせる、というくだりがありましたね。
まぁここまでの展開そしてエラムの人柄を鑑みるに、
彼がアルスラーンを裏切ることは
まずあり得なさそうです。
但し、アルスラーンが非業の死を遂げるのでは、
といった予感めいたものが暗示されているような
そんな気がしてしまいました。
そんな中でアルスラーンの意中とまでは言わずとも、
気になる女性の一人である筈の・エステルが
パルスに向かったりしていますね。
まだ決まっていないアルスラーンの王妃候補、
こちらも宰相・ルーシャンならずとも気になるところです‥
今回はちょっとドジな女の子・アイーシャ
登場してきたりしましたよね。
彼女も元気だけは取得って感じなところがあるため、
アルスラーン王の好みには合いそうな感じがします‥(笑)