「騎士の系譜 フェンネル大陸偽王伝(2)」(はてな年間100冊読書クラブ 48/100)

  • 地図が無いので、世界観が掴み辛いなぁ‥

前作で兄に裏切られ、国外追放の憂き目にあった
フェンベルクが主人公のファンタジー小説の第2弾ですね。
追放先のラークスパーで
なんとか命を取り留めた感のある
主人公・フェンですが、今回はラークスパーの
お隣のソルド王国にたどり着き、
そこで騎士見習いの少年・ロカと出会った‥
という感じで始まるシリーズの第2弾ですね。
しかし、こういうファンタジー小説の巻頭には、
普通はその舞台の世界地図のようなものがあるのですが、
この小説にはそれが無いので、どうにも世界観が掴み辛いですね。
今主人公たちはどこにいるのか、フェンの故国とは
どれくらい離れた場所なのかとか、
そういう情報が知りたいな、と思います。

  • 一途な思いが裏切られる展開は共通なのかな

今回の舞台・ソルド王国の王は庶民に慕われており、
ロカもその一員なのですが、実はその裏で
クーデターが計画されていました。それを偶然知った
フェンとロカは、敵側に追われることになりますね。
「騎士は王を守るもの」という一心で行動する
ロカの行動は、兄を心から信頼して
王族の一員として行動していた
前巻のフェンの姿と印象が重なりますね。
どちらも最後はその思いは裏切られてしまうところも
共通していますな‥この小説のテーマは、
登場人物が「今まで盲目に信じている価値観」を
根底から覆して一新させる、
という感じなのでしょうか‥?(^^;)

  • やっぱRPGゲームを髣髴とさせるストーリー‥

地理すら不案内の知らない国で危うい事件に巻き込まれる
フェンですが、傍にいるテオとサチの存在は大きいですね。
お陰でこの難局を切り抜けることを得ますけど、
やっぱ初巻で感じた「シナリオがロールプレイングゲーム風」
というイメージはやっぱ今回もありますね。
集団で旅を続ける途中に辿り着いた街で
事件(イベント)が発生して、それに巻き込まれて
解決した後に、次の街へと旅立ち‥
という展開が、RPGのゲームと似ているかな、
という感じはしてしまいます。