「聞きたい言葉 おいしいコーヒーのいれ方Ⅸ」(はてな年間100冊読書クラブ 39/100)

  • 勝利はキレ気味に、そして秘密の一つが明らかに‥

毎度じれったい&もどかしい展開が続く
この「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズですが、
今回はちょっとした動きがありましたね。
今まで辛抱強かった主人公の勝利が
素敵な記念日になる筈のクリスマス・イブの日に
少しキレがちになってしまったりしますね。
最後に少々一波乱、といった感じでした。
今回、勝利の恋人でヒロインのかれんは
今まで秘密にしてきたことの一つ・自分が
両親の本当の子供ではないことを知っていた、
ということを両親に打ち明けますね。
これもまた一つの大きな動きだったな、という感じです。

  • 頼りなさげな「かれん」の芯の強さ

もっとも、もう一つの秘密である、
かれんと勝利が付き合っている事は
まだ秘密のままなんですね、ちょっと残念かも(^^;)
実の子供云々よりも、こちらのほうが
暴露性は大きいって感じなので。
まぁ、両親の本当の子供ではない件の暴露は、
かれんが「祖母のいる鴨川の老人ホームで働きたい」
と鴨川行きを譲らなかったことが発端でした。
かれんが鴨川行きを譲らない以上、
この話題を持ち出さざるを得なかったところでしょうか。
しかし料理が出来ないとか、5歳年下の勝利よりも
ずっと子供っぽく思えてしまう(笑)かれんですけど、
一度決めたことは譲らず押し通す
芯の強さがあるって感じですな。
そういえば、作品の舞台となっている千葉県の鴨川は
作者の村山由佳さんが在住している場所だそうですね。