「リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間」(はてな年間100冊読書クラブ 34/100)

リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間

リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間

  • こんな高級ホテルに泊まってみたいな‥と

ホテルランキングでトップグループを
キープし続けているリッツ・カールトングループ、
その秘訣が満載された本って感じですね。
私は旅行が趣味なのですが、普段旅行をする時は、
夜は街歩き&食べ歩きに出る事が多く、
特にはじめて訪れた街などは
「ホテルは寝るだけ、安さ第一」
という基準で選んでいます(笑)
そんな高級ホテルには縁遠い私でも、
リッツ・カールトンのサービス姿勢を見て
「一度こんなホテルに泊まってみたいな」
とこの本を読んで思ったりしました。

  • 会社の理念が、従業員一人一人に根付いていて

リッツ・カールトンの凄さは、
「お客様に心のこもったおもてなしを提供する」
という会社の理念(リッツ・カールトンでは「クレド」)が
従業員一人一人に根付いており、
従業員がその理念に基づいて行動する事ができる、
というところでしょうね。
例えばファーストフードのチェーン店など、
入店するとアルバイトを中心にした従業員が
「いらっしゃいませ」と大声で挨拶してくれます。
しかし時には、その挨拶が心のこもっていない
ものに聞こえてしまうこともありますよね。
マニュアルに従って機械的
挨拶しているからだけなのですが、
その態度が顧客に伝わってしまうと、
大声の挨拶も逆効果になってしまいますよね。
これは、会社の理念が根付いていない
典型であると言えると思います。

  • クレドについて、納得のいくまで考えて自分のものにする

リッツ・カールトンのホテルスタッフは
お客様の「口には出さない希望」を想像して
それに対して自分が出来る最高のおもてなしを
考えて自ら実行出来るとのことです。
まさに理想の「ホスピタリティ」精神ですね。
創業者がこの「クレド」を浸透させることに
こだわったエピソードなども収録されています。
「最高のおもてなし」を実施出来るように、
ホテルスタッフには、1日2千ドルまで
費用の裁量が認められているそうです。
リッツ・カールトンでも従業員は、
クレドについて「納得のいくまで考えて
自分のものにする」ことが求められています。
会社にとって、クレド(=ミッション)は
それだけ重要なものなのだな、と改めて実感しました。
その結果、従業員がその理念に沿って行動できる
仕組みが出来ているという感じですね。

  • どんな人間でもサービスが提供出来る訳ではなく‥

ただ一点だけ気になったところは、
入社面接の時点で、リッツ・カールトンのサービスを
提供出来る人間なのか、キッチリ選別している、
というところでしたね。「人材を育てる」とはいっても、
どんな人間でも素晴らしいホテルスタッフに
育つのではなく、最初から良い人材をより分けて
「鍛える甲斐のある」人だけを育てているんだな、
という感じを受けてしまいました。