「なぜ社員の意識は変わらないのか―「勝ち組」企業の現場に学ぶ6つの人材育成法則」(はてな年間100冊読書クラブ 18/100)

  • 「社員の意識を変えた」生の実例・生の言葉が収録

著者のコンサルティング経験の中で出会った
「社員の意識を変えた」生の事例・生の言葉が
数多く収録されていますね。
実際の言葉がそのまま収録されているので、
リアリティが実感出来ますね。
過去に事故を起こした食品会社が、
毎年事故の発生した月には「××事故から○周年」
というバッチをつけることによって、
事故を風化させないようにしている、
といった事例や、「自分が食べるつもりで作る」を
行動指針にしている食品会社の例が
取り上げられています。
「自分で食べるつもりで作る」とすれば、
賞味期限切れの牛乳を使って製造してしまった
不二家事件のような「1日くらい過ぎても大丈夫だろう」
という意識はきっと起こらないですよね。
(まぁ、「自分で食べる」のであれば、1日位構わない。
という考え方もありそうですけど‥(苦笑)

  • 「勝ち組企業」はこうして社員の意識改善を実施している

「××事故から○周年」の食品会社の例では、
出会った人から必ずバッチの内容ついて聞かれるため
従業員はその度に説明することになります。
その結果として従業員の中では事故は決して風化せず、
また「二度と起こしてはいけない」
という気持ちにさせられるそうですね。
この本には上記のような「勝ち組企業」の
現場の実例が大量に取り上げられています。
社員の意識を変えるような言葉や実例を見て、
なるほど「勝ち組企業」はこうして社員の意識改善を
常に怠らずに実践し、その結果「意識が変われば人は変わる
→人が変われば会社は大きく変わる」スパイラルを
繰り返してきたんだな、と実感しました。
重要な法則としては、以下の6つがあげられています。
① 常に「危機意識」を持たせる
②「新規事業」を楽しめるようにする
③「ブランド」を守る誇りを持たせる
④「コスト」を常に意識させる
⑤さらなる「改善」を要求する
⑥部下育成に「使命感」と「喜び」を持たせる
ただ、私のような一般の平社員(笑)よりも
企業の経営層の皆さんにお薦めの内容って
感じもしますね。