「風の大陸 最終章 祈り」(はてな年間100冊読書クラブ 72/100)

ライトノベルの代表的なレーベル「富士見ファンタジア文庫」の
創刊当時から始まっている「風の大陸」シリーズ、
全28巻でようやくここに完結を迎えましたね。
最初に雑誌「ドラゴンマガジン」に連載されたのが
1988年ですから、ここまで足掛け20年近く経っております。
まぁ私はその当時から読み始めた訳ではないですけど、
ちょっとあまりにも時間を要しすぎたかな〜、という感じはしますね。
ライトノベルのシリーズは、個人的には3〜5年程度で
完結させて欲しいと思います。5年でも、
当時の中学生は大学生になりますし、
ライトノベルの主要読者層の、
環境の変化は大きいですからね。
まぁ、発刊ペースは雑誌に連載されていたこともあり、
1年に1冊弱のペースで途切れることは無かったことは
良かったかな、という感じですね。

  • ティーエの長い旅も、ようやくおしまい

主人公ティーエの長い長い旅も、ようやく目的が果たされました。
目的の達成とあいまって、
ラストは綺麗なハッピーエンドになっているので、
読んでいてスッキリとはしました。
まぁ、20年間ずっと読んできて最後がバッドエンドでは
読者があまりに救われないでしょうから‥(^^;)
ただ、少し書き急ぎすぎたのか、物足りない部分もあったかな、
という感じもありました。エピローグとか短くて
あっさりし過ぎだったかな、と。
全28巻、その間にキャラも沢山出て来ましたからね。
ただ、今の時点でお薦め出来るライトレベルかとなると、
ちょっとどうかなという感じもします。
ライトレベルの黎明期だからこそ、
人気が出たのかな、というところですね。

  • ただ、全28巻をもう一度読み直す気には‥

さすがに28巻もあれば、
途中で中だるみするところもありますし、
私ももう物語の序盤(太陽帝国編以前のアドリア編まで)の
ストーリーはもうほとんど覚えていないですから(^^;)
でも、覚えていないのですが、この「風の大陸」で
面白かったのはこの序盤だったかな、と思います。
つかみがOKだったからこそ、読み続けた訳ですから。
中盤の太陽帝国編以降は、「さすがにここまで読み続けたのなら、
ラストを見届けざるを得ない」という感じで、
惰性で読み続けたという感が強いですから。。。
とはいえ、今からもう一度28巻を読み直したいかとなると、
残念ながらそういう気にはなれないんですよね‥(^^;)
長編物でも、山岡荘八の「徳川家康」や
吉川英治の「新・平家物語」あたりなら、
時間があればもう一度手に取って読んでみたいと
いう気になるのですが‥