「地名で読む江戸の町」(はてな年間100冊読書クラブ 41/100)

地名で読む江戸の町 (PHP新書)

地名で読む江戸の町 (PHP新書)

  • 東京の町名は江戸時代から由来

江戸(東京)の町の地名の由来について、解説した本ですね。
江戸時代以降の歴史の浅い東京だけあって、
地名は江戸時代からの由来がほとんどであり、
本文中の地名の解説からは、江戸時代の江戸っ子の
生活ぶりが窺えるという感じですね。
八重洲ヤン・ヨーステン)や、有楽町(織田有楽斎)などは、
その地名の由来が有名かなって感じですが、
佃島」は、徳川家康と関係の深かった、
大阪の「佃村」から来ているそうですね。
(佃村の住民が、江戸に移住したことによるもの)
なるほど、地名にもきちんとした由来があるんだな〜という感じですね。
また、寺社や武家屋敷、将軍の鷹狩場の設置など
江戸の城下町が出来ていく様子も解説されており、
その記述もまた興味深かったですね。

  • 市町村合併などで由緒ある地名が消えるのは惜しいな、と

私は東京には数年住んだだけで、東京の地名にそれほど馴染んでいる
訳ではありませんが、それでも読んでいて結構楽しめました。
従って、生まれたときから東京に住んでいる読者にとっては、
もっと楽しめること請け合いだと思います。
「下高井戸には本当に井戸があった」とか、読んでいて
「なるほど、なるほど」とうなずきたくなりますね。
最近の市町村合併や、あるいは区画整理などで
各地の由緒ある地名が消えていく傾向にありますけど、
こういった歴史を感じさせる地名は、
やっぱ残したほうがいいのではないかと、改めて実感しました。