「クビツリハイスクール 戯言遣いの弟子」(はてな年間100冊読書クラブ 23/100)

クビツリハイスクール 戯言遣いの弟子 (講談社ノベルス)

クビツリハイスクール 戯言遣いの弟子 (講談社ノベルス)

最近のライトノベル界で人気の出ている、西尾維新さんの本ですね。
たまたま手にとって読んでみたのですが、
本作はシリーズの3作目だったんですね。
私は前2作を読んでいないため、キャラクターに馴染みがなく、
面白さが解らなかった箇所もあるかと思います。
そのため、今回は絶賛するとかそういう段階までは
至りませんでしたけど、それでも西尾維新さんの作品の魅力というか、
現在人気があるのは理解出来るな〜、という感じがしました。

  • 学園ミステリーものですが、血も流れて‥(^^;)

今シリーズは、「戯言遣い」という存在の主人公をメインにした、
ミステリーチックな&コメディーチックなストーリーですね。
「女子高の澄百合学園に侵入し、紫木一姫という女の子を救う」
というのが今回のストーリーのミッションですが、
そのミッションは簡単にはいかず、主人公達は学園内で
トラブルに巻き込まれてしまいます‥
「学園内のトラブル」とはいえ、結構な大事件となり、
最後は流血ホラー状態になったりもしますね‥(^^;)
まぁタイトル自体「クビツリ」ですから(苦笑)
もっとも主人公自身が大活躍して
そのトラブルを切り抜けるのではなく(^^;)
メインに活躍するのは、「請負人」の哀川潤というキャラで、
主人公は彼女の小間遣い的な位置付けって感じですな(笑)

  • 主人公達の会話が面白いというか、深みがあって‥

ただ、主人公の「いーちゃん」と、今作のヒロイン?一姫との
会話シーンが面白かったというか、なかなか深みがありますね。
ただ面白いだけではなく、人間のあり方や生き方について、
ちょっと考えさせられるような、そんなところがありました。
主人公・一姫とも、「お互いに相手に自分と似たところを
見つけたからこそ、共感し、反発しあったりする」
というところが良く描かれていたと思います。
本のタイトルの「弟子」は、一姫が主人公を「師匠」と呼ぶ
ところから来ているのでしょうね。
今までライトノベルを読んでいて、
こういう心地になった記憶はまず無いですねぇ。
このあたりが、西尾維新さんの作品の魅力って感じでしょうか。
ただ文章のテンポがよいとか、それだけでは無いという感じですね。