「「軽症うつ」を治す 」(はてな年間100冊読書クラブ18/100)

「軽症うつ」を治す (新書y)

「軽症うつ」を治す (新書y)

  • 「軽症うつ」の段階では、他の診療科にかかってしまうため、かえって長引くとか‥

私自身がうつ病で実際にダウンしてしまったこともあり、
この機会に手にとってみました。
ただ、現在ダメージを受けている状況で読むのは、
傷口に塩を塗りこむような心地でもありましたけど‥(^^;)
この本では、うつ病の中でも「軽症うつ」病について
主に取り上げられていますね。軽症の段階では、
患者もうつ病とは思わないケースも多く、
例えば体調不良なら内科に行くといった対応をするため、
根本の原因が解決しないためなかなか完治せず、
「軽症」といえどむしろ長引いてしまう事が多いそうです。
まぁ「うつ病」という病気は、今でも体面はあまり良く無いですからね。
私も、今は「会社には知られたくない」と思っていますし。

  • メンタル系の開業医は少ないですよね

そんな「軽症うつ」病への対策について、著者は
大病院ではなく、自分の状態について詳しく把握している
「プライマリーケア(かかりつけ医)」にかかるのが良い、
と説いていますね。なるほど、うつ病は表面上では解りませんから、
うつ病にかかっているか否かを判断するのは
「かかりつけ医」が相応しいような気もします。
ただ、メンタル系の開業医はまだまだ少ないって感じなので、
そのあたりを充実させることも必要でしょうね。
私の場合も、開業医が私の家の近所にも見あたらないので、
大病院に行かざるを得なかったですし‥
本の中では「軽症うつ」なら「心療内科へ」とありますけど、
街中に「心療内科」って見かけないですよね‥

  • 「かかりつけ医」は作るのも大変‥(^^;)

あと、幸か不幸か私はあまり病院のお世話になる事は無いので、
「かかりつけ医」っていないんですよね‥(^^;)
また、保険が効いたとしても、
今では医療費の本人負担は3割に増えていて、
費用的にもバカにならないですからねぇ‥
「かかりつけ医」を作るのも大変って感じですな。
このほかには、「うつ病」の治療法・克服法などが
書かれていました。著者が医師のため、
著者の患者と思われるサラリーマンや主婦などの
具体的な患者の病例や克服例が書かれていますね。
やっぱ実例は面白いというか、説得力がありますな。
その克服例が自分にあてはまるか否かは解らないとはいえ‥
ただ、著者の先生が、患者さんの立場に立った治療を
心掛けている良い先生だな、という雰囲気は、
本を読んでいてしっかりと伝わってきた気がしています。