「闘え、日本人―外交とは「見えない戦争」である

」(はてな年間100冊読書クラブ 5/100)

闘え、日本人 外交とは「見えない戦争」である

闘え、日本人 外交とは「見えない戦争」である

  • 外交とは「見えない戦争」戦争の代替手段

主に外交について取り上げた本ですね。
「外交とはなんぞや」という疑問を抱く事は
普段はあまりありませんが、この本ではタイトル通り
「外交とは見えない戦争である」と位置づけて、解説されていますね。
なるほど、目から鱗が落ちるというか、新発見をした気分でした(^^;)
まぁ確かに冷戦(冷たい戦争)も、アメリカとソ連
外交という舞台で激しく戦っていた訳ですからね。
う〜ん、大学時代は「外交史」の講義も取っていたんですけど、
あまり出席していなかったしなぁ‥(^^;)
「外交史」の講義なら、講義でも同じような内容の説明は
あったはずだと思いますが、記憶は全然残っていないです(笑)

  • 戦争を起こさずに、国益の増大を図る手段としての「外交」

特に最近は中国や韓国との関係が問題になっていますが、
お互いに交渉の場を用意して議論する、ということは
「外交」という面ではあくまでも表面的なことであり、
実際には裏の駆け引きの面が大きいって感じですね。
現在は、アジアで覇権を握ろうとしている中国が、
日本を目の上のたんこぶとして意識し、
日本に攻撃を仕掛けている、という感じですね。
アメリカのイラク攻撃の例を見るまでも無く、
戦争を起こせば多大な負担がかかりますから、
戦争を起こさずに国益の強化を図る、
というのが最良の策であり、
その手段としての「外交」という感じですね。

  • 少子化が進めば、戦争は起こらない?

この他の点で面白かったところは、
日本では少子化社会が進んでおり、
少子化は通常は活力の低下や年金負担の増大など、
否定的に語られる面が大きいですね。
しかしこの本では、統計から
「戦争を起こす国は若年層が多い国が多い」という結論を導き、
従って少子化が進む日本は「世界平和のお手本である」
としているところですね(^^;)
なるほど確かに少子化が進めば、若年層が貴重になりますから、
その若年層を殺すことになる戦争を起こす余裕は無い、
って感じですね。本文中にある通り、この理論を、
軍国主義が台頭している」と言いがかりをつけてくる
中国・韓国に突きつけるべきでしょうね。

  • 食糧支援は少子化と引き換えに行うべき

また、飢餓に苦しむアフリカなどの諸国に、
いたずらに食糧支援を行うと
上記の通り若者が増えて「戦争が発生しやすい」状況になるため、
少子化などの施策を実施する事を要請して、
その上で支援を行うべき、というのは真実でしょうね。
ただ食糧支援を行うだけでは、人口爆発状態は止まらず、
この本で説かれている「戦争発生の危機」や
また食糧危機にもつながりますからね。
「外交」を明確に解説した本であり、こういう時代だからこそ
現代日本人にとっては必読の書になると思います。