[はてな100冊] 「2008年破綻する家計生き残る家計―あなたの資産を確実に守る方法」(はてな年間100冊読書クラブ 15/50)

  • この本で展開されている「消極論」には疑問が残ります‥

この本の題名にもなっている「2008年」は、
年金破綻問題で話題になっている年でもありますが、
故・小渕恵三首相時代に大量に発行された
国債の償還期でもあるそうです。
本の中で展開されているのは、「資産を確実に守る」だけあって、
基本的には消極論って感じですね。
家計版の「キャッシュ.フロー重視経営」って感じで、
「預金を増やす、借金を減らす、株式などリスクのある
金融商品は控えめに」といった事を説いていますが、
個人的にはどうも納得は出来なかったですね。
ご存知の通り現在は非常な低金利時代であり、
預金で運用すれば「守る」ことは出来るかと思いますが、
「増える」のはごく僅かですから。
年金収入の老人家庭ならともかく、普通の家計はそこまで
キャッシュ.フローを重視する必要は無いかと思います。
(まぁ、この本では、「リストラされた時に備えて、
2年分位の生活費を蓄えておけ」という記述もありますが、
そこまで後ろ向きにならんでもええのに、という感じはしますね(^^;)

  • 韓国のような経済破綻は、日本では起こらないとか。

また、本の序盤で韓国の経済破綻の例を取り上げており、
韓国で金利が上昇した例から「預金がベスト」という
判断なのでしょうが、大量に国債を発行している
日本政府(&日本銀行)が、自らの首を絞めるような
金利政策を実施するとは思えないですし‥
(ちなみに、日本の国債を保持しているのは、
ほとんどが日本企業であるため、
日本の財政がいくら悪化していようとも、
韓国のような「外国人投資家の国債売り攻撃による国家破綻」
は起こらないそうですね。個人的にはちょっと安心しました‥(^^;)
まぁそのお陰で、自民党・政府お得意の「問題の先送り」が
懲りずに今後も繰り返されそうなのですが‥(T_T)