「マリア様がみてる 不器用姫(雑誌「Cobalt」4月号掲載)」(ネタばれあります)

  • ラストはちょっと切なかったなぁ‥

う〜む、今回は破局の話ですか‥
少し後味が悪いって感がありましたね。
前に松平瞳子ちゃんメインかな〜と書いたりしましたけど、
やっぱ雑誌掲載の短編はオリジナルキャラが主人公でしたね。
上級生の寛美と下級生のミケ、嘗ては寛美がミケをいじめから守ったりして、
ミケにとっても寛美は頼れる存在でした。
そんな二人がリリアン女学園で再会し、
寛美のほうは昔の保護欲が愛しさに変わっていて、
ロザリオを渡してミケを妹にしようとするのですが、
ミケのほうから手厳しく拒絶されてしまう、というストーリーでした。
嘗ては守ってもらっていて感謝していたはずのミケの
心の変化が詳しく描写されてはいなかったので、
ここは想像の世界になりますけど、
「守ってもらっていた」とはいえ、それはいじめられていた過去を
思い起こさせるものであったため、
ミケにとってはあまり良い感じはしなかった、ということなのかな。

  • 令さまと由乃さんも同じような危機はあったけど‥

この、「年上が年下を守る・見守るような関係」は、
今回のように年上側はいつまでも過保護なところはありますけど、
年下側は成長するに従って、いつまでも子ども扱いされる、
という感じで反発を覚えたりするケースがありますね。
思い出させるのが、支倉令さまと島津由乃さんの関係でしょうか。
この二人は、「黄薔薇革命」で一度破局して
それまでの保護・被保護関係に終止符を打ち、
新たな対等な(逆に妹の由乃さんの方が優位な‥笑)関係を
築き上げましたが、今回の「不器用姫」の二人は、
完全な破局を迎えてしまったわけですね。
令さまと由乃さんはいつも一緒で、
また由乃さんには、「手術を受けて、以前の弱い自分にサヨナラする」
という契機があっただけに、以前の保護関係に終止符を打つ、
というのはある意味自然な流れでしたけど。
まぁただ、そんな厳しい中で、一人早合点していた寛美のほうが、
ミケに振られたことを受け入れていた(強がっていた)ところは
まだ救いがあるかなと思います。
これで落ち込まれたら、後味悪すぎだし‥(^^;)