「聖徳太子展」

今日は名古屋市博物館で開催されている「聖徳太子展」を見に行って来ました。
今年の名古屋で開かれる展示会は、個人的に興味を引かれるものが多くて、
これで博物館・美術館に出掛けるのは今年既に3回目になります。
今後も「ミレー展」「モネ展」と行きたい展示会が控えていますね。

聖徳太子だから、法隆寺の展示物が中心かな、と思っていましたけど、
「太子像」や「太子絵伝」をテーマとして諸寺の太子像が
一堂に展示してあったりして、確かにこれは「聖徳太子展」ですね。

あまり期待してはいなかったものの、法隆寺の「夢違観音像」が見られたのは
個人的にラッキーでした。柔和なお顔で、私にとって法隆寺の仏像で
一番好きなので。2年前だったかな、実際に法隆寺に行った時は、
東京国立博物館かどこかに貸出中で、レプリカが置いてあるだけで
思いっきりガッカリした覚えがありましたから。

他にも、止利仏師系の彫りの深い釈迦像を見られたりして
なかなか良かったです。途中で瓦の展示が続いたときは少しガッカリ気味に
なりましたが、結局じっくりと2時間以上鑑賞していたので、
見終わった時にはさすがに疲れを覚えてしまいました。

聖徳太子絵伝」は、聖徳太子の一生を絵巻にしたものです。
詳しい解説もあったので、絵巻の内容が良く解りました。
親切な展示の仕方だな、と思います。
絵巻って色褪せたりしていて、何が描いてあるかすら解らないことが多くて、
素通りするだけってパターンが多かったのですが、今日は解説と見比べて
じっくり鑑賞することが出来ました。
けど、浄土真宗系の絵巻は、無理やり開祖の法然親鸞に結びつけたところが
あって、本来の絵巻とは違っているとか‥なんだかな〜って感じです。

絵巻や掛け軸ってあまり面白みが無いかと思っていましたが、
室町将軍足利義教のサインがあった絵巻には「永享2年」と記されていて、
永享といえば永享の乱、義教はこのあと間もなく殺されたのか、
と思ったり、「隋書」の展示では、解説には「日出づる処の天子」の部分しか
触れられていなかった所で、「文林郎輩清(太子の国書の返礼として
遣わされた隋使)という記述があったことに気づいたりして、
こうやって展示物を見ながら歴史に思いを巡らせる時間って良いな、
と思いました。
このあと2時から展示品の説明会があるそうで、聞きたかったのですが‥